台詞集
墜ちた星 めざめよと呼ぶ声あり
……フェイ
……フェイ……
誰だ?
俺に話し掛けるのは……
わ……しは……ハル……
この光は……?
私は……私はゾハルに宿るもの。
最先にして最後のもの。
始めにして終りのもの。
……神?
神……
そうとらえる者もいる。
たしかにそれはある見方では正しい。
だがそうでないともいえる。
私は……君自身でもあるのだ。
俺自身?
人の観測行為によって私は
定義づけられる。
今君に向かって話し掛けている私は、
“君が知覚する為に、君によって
擬似的に創られた私”なのだ。
なんのことだかわからないよ。
一体あんたは何者なんだ?
一言でいうならば
……そう、存在だ。
存在?
私は本来、肉体というものを持たない
高次元の“存在”。それは君達には
知覚することが出来ない、ある種、
波のように振る舞うもので満たされた世界。
空間と時間の支配する、この四次元宇宙の
源となった場所。
無のゆらぎ……波動存在。
その存在が、何故俺に……?
古の昔、事象変移機関という
半永久無限エネルギー機関が
創造された。
機関は『ゾハル』と名付けられた。
それは太古の異星の人々が、
この四次元宇宙で考えられる
最高のエネルギーを得ようとして
創造した機関だった。
やがて人はその機関を利用した究極の
星間戦争用戦略兵器『デウス』をも
創造し、ゾハルはその主動力炉として
使用される事となった。
しかし予期せぬ事態が起こった。
完成したデウスとゾハルとの
連結実験の最中、無限の可能性事象……
エネルギーを求めた機関は、
本来別のものである、この次元と
高次元空間とを結び付け、結果、そこに
存在していた高次元の波……私と
結合<シンクロ>した。
私は、機関の作り出した高次元との
接点……、『セフィロートの道』、
現在君がいるこの領域を降<とお>って
四次元世界に具現化した。
四次元世界へと“降臨”した私は、
物質として四次元世界に安定することと
引き替えに事象変移機関……つまり
『ゾハル』という“肉体のおり”に
束縛されてしまったのだ。
ゾハルに束縛された私は、もとの次元に
還ることを望み、……そして結論した。
経てきた過程の逆、私に『意志』という
この次元の特質を持たせた者の手による
解放を……。それが君だ。
俺が決めた?
特質を??
そう。
私は接触者である君の観測行為によって
人の特質……母の意志を持ったのだ。
母の意志?
覚えているはずだ。
私の降臨直後の事象変移機関、
『ゾハル』と君は接触している。
!!
接触者である幼い君の中の母親への
回帰願望によって定義づけられた
私は、母親としての意志を備えた。
それがエレハイムだ。
エリィが俺によって?
そうだ。
私の意志はデウスの要であった
生体コンピューターを介して
具現化した。私と結合した生体
コンピューターは、その機能を
進化させ、そのバイオプラントに
よって一つの中枢素子を生成した。
それが彼女なのだ。
君との接触によって
私は分かたれた。
ゾハルという肉体、
エレハイムという意志。
そして君の中に流れ込んだ力。
故に私は君との融合を待った。
そして今、それが成就された。
残された私の願いは分かたれた
もう一つの私の肉体『デウス』と
それと共にあるエレハイムと
融合し、完全体となり、その
“肉体のおりを壊す”だけだ。
私がもとの次元に還る方法は、
肉体の破壊以外にない。
四次元世界で完全無欠なる
ゾハルを消滅させるには、
私の特質を決めた君の力が
必要なのだ。
ゾハルは“接触者”の
手によってしか破壊出来ない。
エリィは?
ゾハルを破壊したら
エリィはどうなるんだ!?
ゾハルとデウスのシステムは一体。
彼女はシステムと、私との合一を
望む者の意志によって縛られている。
彼女を解放するためにはデウスの
兵器としてのシステムそのものを
破壊しなくてはならない。
だが兵器として創られたデウスの
システムは、私とは違った目的で
君達との合一を求めるだろう。
解放は、本来ならば高次への
回帰を望む私が行うべきこと。
しかし彼女同様、私もシステムに
縛られている。
関与することは出来ない。
それに彼女を呪縛から解放
出来る者は君以外にはいない。
私とデウスが不可分であるのと
同じに、君と彼女もまた
不可分なんだよ。
……わかったよ。
俺はデウスを、ゾハルを破壊する。
そして、エリィを救い出す。
君は数々のそう失を体験した。
それは悲劇だった。
君の人格が分かれてしまったことも、
そもそもは私との接触による意志と
力の転移が原因だったのかもしれない。
それは違うよ。
原因を外に求めちゃダメなんだ。
過去に何かがあって、その蓄積が
遠因となっていたとしても、
それは……
全ては俺自身の問題なんだ……
そうか……。
それら悲劇を受け入れ、
全てを許容、包含し、
自らの立つべき場所を
見つけることが出来た君ならば、
きっと出来るはずだ。
全ての解放を……
ゼノ……ギアス……を使って……
……ゾハル……を破壊……のだ……
待ってくれ!
まだ聞きたいことが……
システム……目醒めようとして……
後……彼女に聞くといい……
父さん!!
フェイ
「父さん!
大丈夫か?▽
父さん!
すまない……俺のせいで、
こんな‥‥▽
カーン
「フェイ……?
そうか、元に戻れたのだな……
一つになれたのだな……▽
フェイ
「ああ、みんなのおかげだ。
父さんやみんなが呼んで
くれなければ俺は……▽
カーン
「ぐふっ!▽
フェイ
「父さん!▽
カーン
「気にするな……
これで良かったのだ……
こ……れで、後は……私は……▽
フェイ
「父さん?▽
カーン
「お前と……▽
お前と一体になるだけだぁーっ!!
フェイ
「ぐぁっ!
ぐ、グラーフ!?
なんで……▽
グラーフ
「ふふふ……
“私”は三年前のあの日、憑依した
肉体に限界が来ていた……▽
“私”は、お前が真の覚醒を果たす
までの間の憑代としての肉体、
お前の父親の身体を得たのだ。▽
覚醒、統合し、連なる記憶を得たと
いっても、私とカーンの融合前に、
その時点での記憶を奪われたお前が
知るよしもなかったろう。▽
フェイ
「そ、んな……。
それじゃあワイズマンは、
父さんは……▽
グラーフ
「無論私の一部だが、私とて
カーンの全てを掌握出来た
訳ではなかったのだ。
カーンの自我の力は思いの外
強く、私の束縛が弱まった時に
表出、ワイズマンの姿をとって、
お前を導いていたのだ。▽
フェイ
「ぐぅぅ……▽
グラーフ
「お前は覚醒を果たした。
この肉体ももはや不要。
後は本来の肉体に戻るだけだ。▽
フェイ
「や、やめてくれ……
父さん……▽
グラーフ
「ああ、聴こえているぞ、
フェイ。
表裏一体。▽
私はカーンであり、カーンは
私なのだからな。さあ、心を
開いて私と一つとなれ。
そして全てを消し去ろう。▽
フェイ
「い、やだ……俺は……
あんたに……操られる
訳には、いかないんだぁーっ!▽
グラーフ
「ふん。主を護るか。
よかろう。その機体ごと
融合してくれる!▽
さあ、拳を
交えようぞ、フェイ!▽
フェイ
「無理だ!
たしかにあんたはラカン、
俺の分身かもしれない。▽
だけど、それでも俺の父さんで
あることに変わりはないんだっ!
そんなあんたと本気で戦える訳
ないじゃないかっ!▽
グラーフ
「あまいわ! そのあまさが
ソフィアを、母<カレン>を
殺したと何故わからぬ!▽
フェイ
「わかっている!
そんなことはわかっている!
だから俺は誓った。
もう逃げないと。
必ずエリィを助け出すと。▽
だから邪魔をしないでくれっ!
目を醒ましてくれっ
父さん<ラカン>っ!▽
グラーフ
「ならば戦え!
戦って……▽
フェイ
「出来ないっ!▽
グラーフ
「そうか、
ならば仕方あるまい。▽
フェイ
「!?▽
グラーフ
「お前がふがいないのでな。
奴等をえさにする。▽
!▽
フェイ
「やめろ!
俺達の想いは、あの時感じた
悲しみは同じはずだ。▽
なのに、なぜ、なぜあんたは
全てを滅ぼそうとするんだっ!
デウスを止めれば終わる
ことじゃないかっ!▽
グラーフ
「お前は存在と接触してもなお
理解できぬのか?
私は、存在との接触で知った。▽
たとえデウスを破壊した
ところで、人がこの地に息づく
うちは何度でもミァン……
エレハイムは生まれてくる。▽
ならば人を、
生けるもの全てを
デウスと共に葬り去る。▽
それこそが繰り返される
造られた生命、歴史の悲劇、
運命の呪縛から人が、我等が
解放される唯一の道なのだ!▽
デウスを兵器として覚醒させ、
全ての生物を根絶した後、
覚醒したお前とその機体を使い、
全てを無に還す……▽
そう私は結論した。ミァンも
エレハイムも、単なるデウスの
代弁者ではない! あの女が
本体なのだ。何故それが解らぬ!▽
フェイ
「それは違う!
母さんはあの時、
俺をかばって死んだんだ!▽
あの時の母さんの目はミァンの
ものなんかじゃないっ!
最期のあの一瞬、ミァンは
母さんに戻ったんだ!▽
ミァンも、母さんも……
エリィも、この惑星で
生まれた人間!
デウスなんて関係ないっ!▽
俺は、
俺は必ずエリィを
連れ戻して見せるっ!▽
父さん……
いや、グラーフ<ラカン>!
あなたが退かないつもりなら……▽
グラーフ
「愚問!▽
フェイ
「ならばっ!▽
今こそ我ら、
真に一つとなる時!
グラーフ
「ぬうっ……
ぐはっ!
グラーフ
「何故、とどめを刺さぬ。
“私”を消し去らねば、
お前の望みはかなえられんぞ。▽
フェイ
「もういいんだ……父さん。
知ってるよ。
あんたはグラーフなんかじゃない。▽
俺の父さんだ。父さんと
グラーフは一つ、その意志も
目的もなんら変わりはない。
それが戦っていてわかったんだ。▽
もう止めよう。
俺達の目的は一緒のはず。
それは一つになったのと同じ事。
戦うことなんてないんだ。▽
フェイ
「ぐあっ!
な、なんだ……!?
身体が……!▽
グラーフ
「求めているのだ。
ゾハルが。▽
デウスのシステムが
最後の欠片との融合を。
原初に分離した
お前との合一を。▽
フェイ
「な、何を……!▽
グラーフ
「これはラカンの望んだこと
なのだよ。しょせん私は
不完全な存在。▽
こうなることは
必然だったのだ。▽
過去、波動存在との不完全な
第二次接触はラカンの人格を
二つに分けてしまった。▽
やがてその肉体は滅び、
接触者としての運命を
持ったまま、本来のラカンは
今のお前に転生した。▽
だが残された人格、その念だけは、
人に憑依することによって
生き長らえた。それがグラーフ、
……私なのだ。▽
しかし、私はラカンの意志こそ
受け継いではいるが、
“接触者ラカン”
そのものではない。▽
私では駄目なのだよ。
真の統合と解放はあり得ない。
だが、肉体は違えど、私は分かれた
お前の半身であるのもまた事実。▽
こんな不完全な私でも、一時的に
ゾハルと融合し、時間を稼ぐこと
ぐらいは出来る。▽
こうすることでしか
私はお前と
一つになれないのだよ。▽
グラーフ
「私に出来ることはここまでだ。
いずれデウスのシステムは
再びお前を求める。▽
それまでの間に完全体となった
デウスと、ゾハルを破壊するのだ。
神の肉体を包む壁を破壊できるのは、
その一部であるお前自身。▽
フェイ
「父さんっ!▽
グラーフ
「お前の言うとおり、あれは
カレンだったよ。▽
ミァンは代を重ねた
ことによって、その束縛から
解放されつつある。▽
今のエレハイムは、デウスと
融合したことによって全ての
記憶を持っている。▽
接触者の対として生まれた
原初からの転生の記憶以外にも、
全てのミァンと
その代替者達の記憶を。▽
そう、
お前の母の記憶も……。▽
フェイ
「母さん達の……?▽
グラーフ
「フェイ。
全ての呪縛を断ち切るのだ……▽
今のお前にならば、
それが出来るはずだ。
彼女達を救ってやってくれ。▽
頼んだぞ、フェイ……
フェイ
「これは……▽
フェイ
「このペンダントは……▽
これは、ソフィアのもの
なんだろうか……
それとも母さんの……。▽
?▽
フェイ
「いや、何でもないんだ。
みんな……、すまない、
俺の為に。▽
行こう。
もうあまり時間がない。
俺にも、この惑星にも。▽
▼PT順1番目のキャラ
シタン
「こ、これは……!?▽
バルト
「……ここは?▽
リコ
「……んー、なんだここは?▽
ビリー
「……この地は?▽
マリア
「……なんでしょう、ここ?▽
エメラダ
「……ここ、なに?▽
チュチュ
「なんでチュ、ここ?▽
フェイ
「原初に全てが始まった場所。
俺達は……、いや。
人はここから生まれたんだ。▽
フェイ
「……遥か昔、移民船と一緒に
この惑星に墜落したデウスは
いつの日か自分を再生する為に▽
ゾハルの中枢部分を分離させた。
……やがて
着陸したこの中枢ユニットから
一人の女が目醒めた。▽
フェイ
「彼女は全ての人の母……▽
フェイ
「目醒めた彼女は、その全能力を使い
全ての人の始祖となるべき生体を
いくつか産み落とした。▽
フェイ
「それが天帝達なんだ。▽
フェイ
「そして最後に人の管理者として
自分の複製を産んだ。▽
フェイ
「二人の自分。
母<ひと>と兵器。
主体と補体。▽
フェイ
「それがエリィと
……ミァンなんだ。▽
フェイ
「墜落した移民船のただ一人の
生き残りだった俺は、
エリィと出会い……▽
全てはここから始まった……。▽
フェイ
「原初<カドモニ>の地……
それがここなんだ。▽
▼PT順2番目のキャラ
シタン
「それにしてもフェイ。▽
太古からのデウスとの
因縁があるとはいっても
なぜそんな昔の記憶を……?▽
バルト
「それにしてもおまえ。▽
太古からのデウスとの
因縁があるとはいえ
よくそんな昔の記憶を……?▽
リコ
「それにしてもおまえ。▽
太古からのデウスとの
因縁だかなんだか知らんが
そんな昔の記憶、よく覚えてるな?
人間の常識を超えてるぜ……。▽
ビリー
「……それにしても。▽
太古からの因縁とはいえ、
人が昔の出来事をそこまで
明確に記憶下に保存することが
できるのでしょうか……?▽
マリア
「それにしても驚きです。
人がそこまで明確に過去の
出来事を記憶できるなんて……。▽
エメラダ
「……不思議。
フェイ、なぜ昔の記憶
覚えてる……?▽
チュチュ
「……すごいでチュね。▽
チュチュ族の記憶力も人に
負けないでチュけど
フェイの記憶力は
とんでもないっチュ!▽
フェイ
「ふつう、人の記憶は
明確な形で代を重ねて
存続させることは出来ない。▽
ヒトの体組成は、基本的には
そういったハッキリとした
記憶情報をイントロン下に圧縮し
刻印出来る能力がないんだ。▽
フェイ
「でも俺とエリィ、
そしてミァンは違った。▽
フェイ
「波動存在との関係……▽
つまりゾハルの可能性事象を
変位させる能力によって
そのイントロン下に
明確な形で情報……▽
つまり記憶を残すことが出来た。▽
フェイ
「……その情報は
ゾハルに波動存在が
束縛されているのと同じように、▽
この俺自身に
波動存在の力の一部を
固着させているといっていい。▽
▼PT順1番目のキャラ
シタン
「こ、これは……!?▽
バルト
「こ、これは……!?▽
リコ
「おい、こいつは……!?▽
ビリー
「……これは!?▽
マリア
「こ、これは……!?▽
エメラダ
「……フェイ
……これは?▽
チュチュ
「こ、これ、なんでチュ!?▽
フェイ
「エリィとミァンが
まだ一つだった頃の姿。
この世界の最初の女性だ……。▽
……俺達の母さんだよ……。
バルト
「……つまりはそのゾハルってのを
破壊すれば全ては終わる訳だな?▽
シタン
「ええ。▽
我々のエーテル力の源も、
ギアを駆動させている
ジェネレーターも……▽
全ては可能性事象を自在に
コントロール出来る
事象変位機関ゾハルからのもの。▽
それを破壊すれば
デウスも
天使<アイオーン>も
その活動を停止し……、▽
デウスの兵器システムに束縛され
ミァンとなってしまった
エリィも元に戻れるはずです。▽
ね、フェイ。▽
フェイ
「ああ。
波動存在はそう言っていた。▽
シタン
「まぁ反面、我々のギアや
エーテル能力も使えなくなって
しまいますがね。▽
リコ
「それにしてもあの
天使<アイオーン>達の姿は何だ?▽
兵器とも生物ともつかない
不確かなあの姿は……。▽
シタン
「天使<アイオーン>の軍団は
人の意識をゾハルが感じとって
具現化しているものです。▽
ビリー
「人の意識……?▽
シタン
「ゾハル、それ自体が不確定性を
内包しているのです。▽
観測者による観測行為そのものが、
実体を決定づけている。▽
即ち、部品としてデウスに
取り込まれた人々に内在する
精神を具現化した形が
あの天使達なのでしょう。▽
バルト
「その奴等がこの地上の文明を
消し去って、一体
何のメリットがあるというんだ?▽
マリア
「人として生き残った者に
対するうらみ?▽
シタン
「まさか。▽
デウスの部品となるべく創られ、
取り込まれてしまった人々には
そのような意志はありませんよ。▽
ミァンとなったエリィが
語った言葉を思い出して下さい。▽
フェイ
「“神を創造しうる存在は、
いずれ障害となる。
だから消去する”……。▽
シタン
「そう。
だからメルカバーを使って
破壊を始めた。▽
しかし……
デウスはそのプログラムに従って
文明を残さぬように地上を
破壊しているはずなのですが……。▽
デウスの端末であるアイオーンは
ナノマシンの群体で構成されている
その身体を使って大勢の人を
その生死を問わず吸収している。▽
変異した人、しない人を問わず。
これはおかしい……。▽
本来、破壊・消滅すべき人間を
取り込むという、相反する行為が
そこにあるのです。▽
フェイ
「部品が足りないんじゃ
ないのか?▽
シタン
「それはありえない。▽
肉体の運命により、その部品と
なるしかなかった人はともかく、▽
ナノマシンの能力を獲得している
今のデウスにとっては、
本体を構成するもとの物質は
何だって良いはず。▽
明らかに別の目的があっての
行為としか考えようがない。▽
シタン
「この行為……。
カレルレンは神<デウス>を
母と捉えていました。▽
神が母であるとすれば、
これは大母の行為なんです……。▽
子の成長をはばみ、のみ込み、
自らの一部として
子宮内へと還す行為なのです。▽
こんなプログラムは
デウスの設計上存在しない。
恐らくは誰かの意志によって
新たに芽生えた特性。▽
デウスと同調した
エリィのものか……。
あるいは……。▽
フェイ
「どのみち、
戦うことには変わりがない。
奴等の目的がなんであれな。▽
問題はそんなとんでもない奴等と
どう戦うかだ。
現在の戦力でいけるのか?▽
ゼファー
「最後の戦いには
この秘戦艦エクスカリバーも
戦列に加わります。▽
その他地上の全ての戦力がここに
集結しつつあります。▽
バルト
「数は揃えられたとしても、
当面の問題は、
メルカバーの主兵装。▽
あれをどう攻略するかだな。
あれが攻略出来んことには……。▽
シタン
「メルカバーの長長射程の主砲は、
全ての物体を
蒸発させてしまいます。▽
そして奴等の周囲には
障壁が張り巡らされ、
いかなる攻撃をも受け付けない。▽
ゼファー
「これまでも何度か
メルカバーの侵攻を止めるべく
戦いました。▽
しかし、近づくことすら出来ず
全て撤退を余儀なくされています。▽
フェイ
「くそっ!▽
エリィを救い出そうとしても
メルカバー内に
突入出来なければ意味がない。▽
シグルド
「加えて厄介なのは、
近接防御端末として機能する
天使<アイオーン>だ。▽
これの戦闘力は、
ギア・バーラークラスといっても
過言じゃない。▽
バルト
「ナノマシンによる
自己修復機能も持っているしな。▽
トーラ
「それだったら心配いらん。▽
トーラ
「ゾハルとの接触によって
変異進化したゼノギアスから
得られたデータがあるんじゃ。▽
それを使った
お主らの新たなギアが
じき完成する。▽
その他の兵器、武器に関しても、
ディスアセンブルデバイスを
使用したものに換装中だしな。▽
ビリー
「ディスアセンブルデバイス?▽
トーラ
「ナノアセンブラーが物質の生成、
修理を行うものであるのに対して、
ディスアセンブラーは解体を行う。▽
ナノマシンによる復元力も、
ディスアセンブラーによる
修復プログラムの解除によって
役にたたん。▽
これはデウスの天使
<アイオーン>達にも
十分効果のあるものじゃて。▽
フェイ
「しかし天使はそれでいいとしても、
一体どうやってあのメルカバーを?▽
近づくことすらままならない
ってんじゃ……。▽
シタン
「この世に完璧なものなんて
ありませんよ。
方法はあります。▽
シタン
「こちらを見て下さい。▽
メルカバーの主砲はその大出力故に、
次の斉射までに1.2秒のインターバルを
必要としています。
そして主砲発射の際は部分的にではありますが
障壁の一部が解除されるのです。
その障壁が再び復活するまでの時間は
1.87秒。
この間を狙って主砲を破壊出来れば
接近することが可能となります。
接近さえ出来れば、
後は重力場空間補正によって突破出来る。
シタン
「まぁ、ざっと
こんな感じですが。▽
シグルド
「しかしそんな短い間を狙って、
長距離から主砲を破壊出来るような
兵器は我々にはない。▽
バルト
「要するにその厄介な主砲を
黙らせればいいわけだろう?▽
フェイ
「……メルカバーめがけて
突っ込むだって!?▽
ビリー
「また、そんな無謀な……。
それじゃあ玉砕必至だよ。▽
バルト
「まぁ、聞けって。
ただ、突入するんじゃない。▽
障壁なら、俺のユグドラシル4や
このエクスカリバーにも
搭載されている。
それを使うんだ。▽
短い時間だが、
メルカバーの主砲の直撃にも
耐えられる。▽
そして接近、
障壁の解かれる瞬間を狙って
破壊する。▽
フェイ
「どの程度保つんだ?▽
バルト
「各々約20秒ってとこだな。▽
フェイ
「たったそれだけか?▽
そんな短い間では、
どんなに全速で飛んだとしても
到底こちらの有効射程に届く前に
障壁が切れてしまう。▽
おまけにその数値は
ジェネレーターの全力運転での
数値だろう?▽
その他の動力、推進力を
犠牲にしてのものじゃないか。▽
バルト
「何もこっちも負けじと
飛び道具を使って対抗しようだ
なんて言ってねぇじゃねぇか。▽
直接フタをするんだよ、
直接!!▽
?▽
バルト
「おっしゃる通り、ユグドラシル4や
エクスカリバーの障壁では、
メルカバーの攻撃を防ぎきれん。▽
ジェネレーターが一つではな……。▽
ビリー
「つまり……?▽
バルト
「そう。▽
二つのジェネレーターを
直結させれば
倍の40秒間は防ぐことが出来る。▽
これならばメルカバーの
懐深くまで潜り込めるぜ。▽
メイソン
「しかし、それでは推力が……。▽
バルト
「話は最後まで聞けって。▽
そこでだ、まず俺のユグドラシルを
強襲形態に変形させてエクスカリバーに乗せ、
二艦のジェネレーターを直結させる。
その際、障壁の展開以外に使用するエネルギーは
艦体の落下質量を支えるだけにとどめる。
これなら余計なエネルギーをくわれることなく、
そのほとんどを障壁用として使える。
そして障壁は、その全てを前方、
主砲の直撃するただ一点に集約、展開させるんだ。
そして移動だな。
まずはエクスカリバーのジェネレーターを
フル運転させて障壁を展開。
その間の推進力はユグドラに搭載した
マスドライバー遺跡から拝借してきた
大型固体ロケットを使用する。
エクスカリバーの障壁が切れると同時に
今度はユグドラ4のジェネレーターを使用して
障壁を展開。
固体ロケットを切り放し、
エクスカリバーは通常飛行へと移行する。
この方法でメルカバーの目前まで到達。
主砲発射後、無防備となったメルカバーの砲口を
エクスカリバーの艦首ラムを使って塞ぎ、
障壁復活までの0.67秒間に……
エクスカリバーからの砲撃によって
ユグドラ4のスレイブジェネレーターごと破壊、
メルカバーを沈黙させ、突入口をつくる。
バルト
「……とまぁ、ざっとこんなとこだ。▽
両艦の障壁のコンビネーション、
メルカバーへの突入、
エクスカリバーの主砲タイミング。
どれをとってもかなりシビアだ。▽
操艦者の息を合わせる必要がある。
そこでエクスカリバーの操艦は
シグにやってもらいたいんだが。▽
シグルド
「私だったら構わないが……。▽
バルト
「どうだい女王?
おたくの戦艦、貸してくれるかい?▽
ゼファー
「他に方法がない以上、
それで行くしかなさそうですね。
いかようにでもお使い下さい。▽
シタン
「しかし、これは……到達時間と
障壁展開時間から算出するに
ほとんどギリギリの作戦ですね。▽
下手をすれば到達前に
障壁が途切れてしまうことも
ありうる。▽
シグルド
「それに、両艦のジェネレーターの
全てを障壁展開に使用してしまうと
近接防御が全く出来ないのでは?▽
メルカバーへの接近途中に
天使<アイオーン>どもに
攻め入られたらひとたまりもない。▽
フェイ
「それは、俺達が必ず防いで見せる。▽
バルト達はメルカバーの
主砲を沈黙させることだけに
神経を注いでくれ。▽
バルト
「すまんな。
頼んだぜ。▽
フェイ
「最早、地上に掃討されずに
残っている場所は
ここしかない。▽
これが本当の最後の決戦だ。▽
俺達は絶対的攻撃力と防御力を誇る
神の方舟、『メルカバー』を沈黙させ、
その内部へと突入……、
ゾハルを破壊する為の作戦を決行した。
フェイ
「ば、馬鹿な!▽
ビリー
「誘爆だって!?▽
シタン
「しまったぁ!
私としたことがなんという
計算ミスを!▽
爆発の規模が大きすぎたんです。
主砲の直下にある
メインコンデンサーと反応して、
誘爆を起こしてしまうなんて……▽
バルト
「が、がんばりすぎたってのか!?▽
シタン
「何故もっと早く
気付かなかったんだ!▽
これでは……
これではエリィまで……▽
フェイ
「そ、そんな……
エリィ……!!▽
ビリー
「な、なんだ?
今度は?▽
バルト
「この上、一体何が
起こるってんだ!?
おい、先生!▽
シタン
「メ、メルカバーの中心部で
何か変化が起こりつつあります……。
こ、これは……!!▽
その時大地が激しく揺れ動き、
地表が盛り上がり、
メルカバーの墜落した場所から
更に巨大な物体が姿を現した。
それはデウスの最終形態であった。
メルカバーは単なる器にすぎなかった。
デウスはカレルレンのナノマシンに
よって、惑星規模の兵器として進化し、
テラフォームを開始した。
この星そのものが
兵器となろうとしていたのだ……。
俺達は一旦体勢を立て直す為に、
雪原の拠点へと退避……
再度デウス内へ
突入を仕掛けることとなった。
俺達に残された時間はわずかだった。
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