台詞集

全ての始まりにして終わりなる者




ゼファー
「雪が降る……。
 この世のすべてを
 やさしくおおいかくして……。▽
 私たちの哀しみも、汚れも、
 あやまちも……
 この雪にかくされた世界のように
 消し去ることができたなら……。▽
 私たちは……、私は……
 この500年もの間
 何をしていたのだろう……
 何をもとめて来たのだろう……。▽

ゼファー
「そう言えば……、
 メルカバーから救出された人は、
 その後どうです?▽
 意識を回復したと
 聞きましたが……。▽


▼シタンがいる/いない

シタン
「はい。
 最初は自分を失っていましたが、
 もう大丈夫でしょう。▽
 カールは復活してくれました。
 本当の自分の存在意義を
 見つけたのです。▽
 彼が共に戦ってくれたら、
 我々の戦力もかなり
 プラスされますよ。▽

フェイ
「先生の話では、もう具合も
 よくなってるって話です。▽
 見失ってた自分の存在意義を
 ちゃんととりもどしたって
 ことらしいです。▽


シタン
「カール……、聞いて下さい。▽
 今は我々が敵味方といった
 関係を越えて
 協力せねばならぬ時なのです。
 そして、あなたの力も必要なのです。▽

ラムサス
「……。
 おれは……塵だ。▽
 もう……生きて……
 おれの……
 塵……。▽

シタン
「甘ったれたことを
 言うんじゃないっ!!▽

シグルド
「ヒュウガ!?
 お前……▽

シタン
「塵……。
 あなたはそういって自分を
 卑しめていればいいかもしれない。▽
 でも、彼女達はどうするんです!?▽

シタン
「あなたをしたって集った
 彼女達も塵なんですか?▽
 寄る辺のなかった彼女達を
 護った理由。
 それは健全なものではなかった
 のかもしれない。▽
 でもね、それでも彼女達はあなた
 の下を離れなかった。
 何故だか解りますか?▽

 あの娘達はね、誰よりもあなたの
 真実の姿を知っているんですよ。▽
 愛を求めていたが故の、
 その心根に流れる本当の優しさを
 知っているんです。
 だからあなたの下を離れない。▽
 カール……。
 あの娘達まで塵にしちゃあ
 いけませんよ。▽

ドミニア
「閣下……。▽

ラムサス
「お前達……。▽

シタン
「もちろんあなただって塵ではない。
 それは私達が一番よく
 知っていることです。▽

ラムサス
「俺の……。
 俺の求めていたものが、
 こんなに近くにあったなんて……。▽
 それに気付かずに、
 俺は……。
 すまぬ……。▽

ドミニア
「閣下……!!▽


フェイ
「あいつとは、いろいろ
 あったから……。▽
 この戦いが終わったら、
 ラムサスとは、一武道家として
 手合わせしてみたいんだ。▽

ゼファー
「きっと、向こうの方も
 それを望んでいると
 思いますよ。▽

フェイ
「そうかな。▽

ゼファー
「フェイ……、
 ひとつ聞いても
 いいでしょうか?▽
 彼女が……
 もしエリィが、
 ゾハルの呪縛を解いても
 元にもどらなかったら……。▽

フェイ
「エリィは必ず
 元のエリィに戻ってくれる。
 俺はそう信じている。▽
 だが、もしそれがかなわない
 のであれば……
 俺はエリィを……
 その覚悟は出来ているよ。▽

ゼファー
「無理してやらなくとも、
 よいのですよ。▽
 相手はあなたの愛する
 女性<ひと>なんですから。
 ここでやめても、
 誰もあなたをとがめはしません。▽

フェイ
「それじゃあ意味が
 ないんだ。▽
 いままで戦ってきた意味も
 生きている意味もなくなって
 しまうよ。▽
 人は自由であるべきだ。
 何者にも束縛されず、
 何者をも束縛しない……。▽
 俺の中には、その自由を望む
 自分と、希望を与える自分がいる。
 だから戦って真の自由を勝ち取る。
 俺達はまだ生きているんだから。▽
 俺達が生きる為に戦う。
 それが俺の戦う理由。
 人として生きる証なんだ。▽
 それに俺は父さんと俺自身に
 約束した。エリィを
 デウスの束縛から解き放つと。
 必ず救い出すと……。▽

ゼファー
「わかりました。
 それでは、信じましょう。
 奇跡のおこるのを……。▽


ダン
「牢屋で怪物に変身した
 フェイ兄ちゃんを
 見たとき、わかったんだ。▽
 フェイ兄ちゃんのなかに、
 フェイ兄ちゃんじゃない
 化け物が住んでて、悪いのは
 そいつだったんだって……。▽

ダン
「だから、その……
 許すとか、許さないとか、
 そういうんじゃなくてさ。▽
 もう昔みたいになんか
 もどれるわけないし……、
 でも……、
 それでも……▽
 うまく言えないんだけど……、
 ゴ、ゴメンよ……
 お……、おいら……
 おいら……!▽

フェイ
「もういい……。
 もう、いいんだ、ダン。
 わかってるよ。▽
 悪かったな。
 おまえに、こんなツライ想い
 させちまって……。▽

ダン
「………。▽

フェイ
「最後に、こうしておまえと
 仲直りできて、よかったよ。
 いつまでも元気で、な。▽


ミドリ
「フェイ兄ちゃん……
 ちょっと怖かったけど、
 怖くなかった。▽
 あいつのなかで、
 フェイ兄ちゃんが、
 いっしょうけんめい
 がんばってるの、わかってたから。▽


▼ミドリの指輪を持ってる

フェイ
「さあ、ミドリ。
 こいつを返しとくよ。
 ミドリの大切な指輪だろ?▽
 ユイさんの言うこと
 聞いて、ちゃんといい子に
 してるんだぞ。▽
 それと……、
 ダンのこと、頼むな。▽

ミドリ
「うん、わたしたちは、
 みんなは、
 だいじょうぶだよ。▽
 フェイ兄ちゃんも、
 気をつけてね。▽
 お姉ちゃんにも、きっと
 とどいてるよ……、
 フェイ兄ちゃんの声。▽

フェイ
「そうか……。
 ああ……、きっと
 そうだな!▽

フェイ
「よし……、
 それじゃ、行って来るよ。▽

ミドリ
「ねえ、これ……、
 チュチュからもらったの。▽
 フェイ兄ちゃん、
 持ってていいよ。
 わたしの指輪と交換。▽


ミドリ
「気をつけてね、
 フェイ兄ちゃん。▽


マルー
「もう君たちしかいないんだ!
 頼んだよ!▽


▼バルトがいる

マルー
「若……。
 死ぬんじゃないぞ!
 絶対だぞ!!▽

バルト
「当ったり前じゃねぇか!
 オレは死なねぇ!
 変な事言うんじゃねぇよ!▽

マルー
「ゴメン……。
 うん……、そうだよね……。
 きっと帰ってくるよね……。▽
 帰って来たらそん時はボク……。
 もっと若のそばに……
 いれたらいいなぁ……なんて。▽

バルト
「わわっ、何言ってんだマルー。
 やめろって!!▽

マルー
「フフッ、なんちゃって!!
 若ったらローバイしちゃって!!▽

……。▽


マルー
「っかしぃなぁ……。
 チュチュが
 見当たんないんだよね!▽
 どこ行ったか知らない?▽


こいつは……て、チュチュ!
おめぇこんなとこで何してやがる!▽
おめぇにゃ整備するとこなんざ
ひとっつもねぇ!! 邪魔だ!
飯でも食って、とっとと寝ちまえ!▽

チュチュ
「わたチュも疲れてるんでチュから
 マッサージしてほしいでチュ!!
 というのは冗談でチュ……。▽

チュチュ
「あの優しかった
 エリィしゃん……。▽
 いなくなって寂しいのは
 わたチュだけではないはずでチュ。▽
 きっと、バルトしゃんも
 マルーしゃんも
 ビリーしゃんも
 シタンしぇんしぇえも▽
 リコしゃんも
 マリアしゃんも
 エメラダしゃんも
 もちろんフェイしゃんも……。▽
 口には出さないけど
 わたチュにはわかりまチュ……。▽
 ここに立ってると
 あのエリィしゃんの
 優しい笑顔を思いだしまチュ……。▽
 きっと、きっと
 エリィしゃんは
 また戻ってきまチュよね?▽

フェイ
「……。
 ありがとう、チュチュ。▽
 このピリピリした空気を
 やわらげようと
 してくれてんだよな。
 その気持ち……、忘れないよ。▽
 きっとエリィは
 生きてるさ! な?▽

チュチュ
「フェイしゃん……。▽

フェイ
「さぁ、部屋へ帰るんだ。
 マルーが心配してたぞ。▽

チュチュ
「わかったでチュ。▽


メイソン
「いよいよ最後の時が
 やってきましたな……。▽
 必要とあらばこのメイソンも
 ネジリハチマキ・タスキがけで
 かけつけますぞ!!▽


シグルド
「ゾハルと一体となり、
 覚醒したデウスだが……。▽
 墜落したメルカバーから
 生まれたあの巨大構造体内の
 中心部にいることが判った。▽
 デウスを破壊するには、
 直接内部に突入し
 そこにたどり着く以外に
 方法はないだろう。▽
 あの構造体は
 もとはメルカバーであった物だが
 内部はかなり変化していると
 見た方がいい。▽
 どんな危険が待ち受けているか
 判らない。
 十分注意してくれ。▽

フェイ
「ああ、任せてくれ。
 必ずデウスを破壊して見せるよ。
 全てと引き替えにしてでも……▽

バルト
「フェイ……。
 本当にそれでいいのか?▽

フェイ
「バルト……?▽

バルト
「お前が今、何を考えているのか、
 俺にはよっく解る。▽
 たしかにデウスを破壊すれば、
 この星そのものを兵器化しようと
 するナノマシンの増しょくは
 止められるだろうさ……。▽
 だが、その為に
 デウスと融合したエリィまで
 失うことになってしまっては
 何もならないんじゃねぇか?▽

フェイ
「しかし……▽

シグルド
「その通りだよ、フェイ君。
 彼女は我々と行動を
 共にしてきた仲間だ。▽
 星を守り、世界を救う……。
 そんな大義名分ではなく、
 大切な仲間を救い出す……。▽
 それが今の我々の
 戦う理由なのではないかな。
 第一、それが出来ずして、
 世界を救えるはずがない。▽
 違うかい?▽

バルト
「ああ、シグの言う通りだ。▽
 フェイ。
 たとえどんなことになっても
 決してあきらめるんじゃねぇ!▽
 エリィをデウスの呪縛から
 解放出来るのはお前だけなんだ。▽
 その為には俺達も最大限の
 バックアップをさせてもらうぜ。
 だから……▽

フェイ
「ありがとう。
 バルト、シグルド……。
 俺は、決してあきらめないよ。▽

シグルド
「君は若や我々の為に、
 その身を挺して戦ってくれた。▽
 今度は我々が
 君と彼女の為に戦う番だ。▽
 さあ行こう、フェイ君!!
 真の自由をこの手につかむ為に!!▽


フェイ
「デウス内部マップ
 セット終了。▽
 よし!
 行くぞ、みんな!▽


■ゲートを見る

▼PT順2番目のキャラ

シタン
「フェイ、あれを……▽

バルト
「おい、フェイ。
 あれを見てみろよ!▽

リコ
「おい、フェイ。
 あれを見ろ。▽

ビリー
「ん? あれは……▽

マリア
「フェイさん、
 あそこを見て下さい。▽

エメラダ
「……▽

チュチュ
「フェイ、
 あれは何でチュ?▽


▼PT順3番目のキャラ

シタン
「あのゲートを通れば、
 下層フロアに行けそうですね。▽

バルト
「あそこから下のフロアに
 行くみたいだな。▽

リコ
「あのゲートから
 下層へ向かうぞ!▽

ビリー
「下層のフロアに行くには
 あのゲートを
 使うしかないようですね。▽

マリア
「あのゲートから
 下へ行けそうですね。▽

エメラダ
「あそこから
 下に行けそう……▽

チュチュ
「あそこから下へ
 行けそうでチュ。▽
 はやくあそこに
 行くでチュ。▽


■切り換えレバー

▼PT順2番目のキャラ

シタン
「これは……?▽

バルト
「なんでぇ、こいつは。▽

リコ
「何だ、これは?▽

ビリー
「いったい、これは
 何の装置なんでしょう?▽

マリア
「フェイさん、この装置は
 何に使うものなのでしょう?▽

エメラダ
「何、これ……?▽

チュチュ
「何でチュ、これは?▽


▼PT順3番目のキャラ

シタン
「調べてみましょう、フェイ。▽

バルト
「調べようぜ、フェイ。▽

リコ
「フェイ、調べろ。▽

ビリー
「調べてみませんか?▽

マリア
「フェイさん、
 調べてみませんか?▽

エメラダ
「……調べるの?▽

チュチュ
「調べるでチュ〜!▽


■ゲート

シタン
「行きましょう、フェイ。

バルト
「フェイ、行こうぜ。

リコ
「行くぞ、フェイ。

ビリー
「行くとしましょうか。

マリア
「フェイさん、行きましょう。

エメラダ
「……行く?

チュチュ
「行くでチュ!


→ゲートに飛び込む

フェイ
「よし、行くぞ!▽


→まだ飛び込まない


なかに飛び込むか?


→飛び込む
→やめる


フェイ
「これが
 デウス……なのか!?▽

チュチュ
「まわりの4つの玉は
 なんでチュかね?▽

マリア
「まるで、4つの力で
 中心を支えてるみたい。▽

リコ
「ってことは、
 真ん中のデカイのが
 デウス本体ってことか?▽

シタン
「おそらく。▽

バルト
「そんな玉っころなんて
 関係ないだろ。
 一気に本体を叩き潰そうぜ。▽

シタン
「消費する前に一気に叩く、
 それも一つの手ですね。▽
 しかし、まわりから行くという手も
 あると思います。
 もし、まわりから行くのであれば
 私たちに任せて下さい。▽
 フェイの力を使わなくとも
 私たちの力だけでも
 何とかなるでしょう。▽

エメラダ
「ゼノギアスの全ての力で
 デウスを倒すため、▽
 そう、エリィを
 助けるために。▽

ビリー
「一気に行くも、
 まわりから行くも
 フェイ次第です。▽

フェイ
「……
 みんな、ありがとう。▽
 一気にデウスを叩くか
 まわりから潰していくか。
 どっちで行くか、か……。▽


▼フェイ抜きでデウスに接触

シタン
「やはり……
 ゼノギアスの力が……▽

バルト
「ゼノギアスの力が
 必要なのか?▽

リコ
「ゼノギアスの
 力があれば……▽

ビリー
「やはり……
 ゼノギアスの力が
 必要なのでしょうか?▽

マリア
「やはり……
 ゼノギアスの力が……▽

エメラダ
「やはり……
 ゼノギアスの力が……▽

チュチュ
「ゼノギアスじゃないと
 ダメなのでチュか?……▽


フェイ
「どう……なったんだ?▽

リコ
「おれのギアが
 ウンともスンとも
 動かなくなっちまった。▽

シタン
「事象変移機関ゾハルの活動は
 停止しています。▽
 我々のギアが動かなくなったのは
 そのせいでしょう。
 本体からの反応も極わずかな
 残留エネルギーのみです。▽

フェイ
「エリィは?
 取り込まれたエリィは
 どうなった?▽
 デウスのシステムの呪縛は
 もう解けているはずだ。
 なのに、何故何の反応もない!?
 ま、まさか、今の戦いで……▽

シタン
「落ちついてフェイ!
 センサーがデウス内の
 生命反応を捉えています。▽
 恐らくはエリィのもの。
 大丈夫、無事ですよ。▽

フェイ
「エリィ!
 聴こえるか? エリィ!
 デウスの活動は停止した。▽
 終わったんだ、みんな。
 だから、そこから出てきて
 顔を見せてくれっ!
 エリィ! エリィ!▽

バルト
「な、なんだ?
 これは……!?▽

フェイ
「どうした?
 先生!?▽

シタン
「デ、デウスの中心から
 ものすごいエネルギーが
 検出されています。▽
 まるで、それまで
 封じられていた何かが、
 一気に解放されたかのように
 大きくなってきている……▽

フェイ
「まさか……波動存在!▽

バルト
「波動存在だって!?▽

フェイ
「間違いない。▽
 ゾハルという肉体のオリから
 解放された波動存在が
 本来の高次元へと回帰しようと
 しているんだ。▽

シタン
「ということは……
 これは次元シフトの
 余波ということですか!?▽

リコ
「なんなんだよぉ!
 その余波ってやつは!?▽

シタン
「次元が転位することによって
 発生する衝撃波みたいな
 ものです。▽
 そ、それにしてもこんな……
 こんなエネルギーが
 今ここで解放されたら……▽

フェイ
「解放されたらどうなるってんだ!?
 はっきり言ってくれ!▽

シタン
「この星は消滅してしまう!
 この数値は惑星一個消し去るには
 十分過ぎる程のエネルギー量です!▽

チュチュ
「何でチュって!?▽

バルト
「そんなばかな!▽

ビリー
「ここまでみんながんばって
 来たってのに!▽

フェイ
「何か、何か方法はないのか!?
 その余波をくい止める手は!▽

シタン
「残念ながら我々には
 なすすべがありません……。▽
 ゾハルの停止によって
 私達のギアを含めたほとんどの
 機械は止まってしまっている。▽
 こればかりはどうしようもない……
 はっきりいって終わりです……。▽

バルト
「ふざけんじゃねぇ!
 こんな結末ってありかよ!▽
 こんなんじゃあ、これまで
 俺達が戦ってきた意味が
 まるでねぇじゃねぇか!▽

ビリー
「し、振動が更に激しく……▽

リコ
「いや、ちょっと待て……
 違うぞ、この揺れは……
 何か別の……▽

マリア
「見て!▽

バルト
「デ、デウスが……!▽

フェイ
「上昇していく!?▽

チュチュ
「今度は
 何なんでチュか!?▽

シタン
「デウスは残ったわずかな
 エネルギーを放出して
 どんどん加速しています……。▽
 このまま加速を続ければ
 やがて宇宙空間に……▽

フェイ
「……まさかっ!?▽

バルト
「どうした!?▽

フェイ
「エリィだ!
 エリィがデウスを!▽

リコ
「本当か!?▽

フェイ
「ああ、間違いない!▽
 エリィは俺達を救うために
 デウスをこの星から
 遠ざける気なんだ!
 自分を犠牲にして……。▽

マリア
「そんな……
 エリィさん……▽

ビリー
「どうしようもないんですか……?
 ただ見ているだけしか僕達には
 出来ないんですか?▽

シタン
「…………。▽

フェイ
「いや、方法はまだある!▽

チュチュ
「フェイしゃん!?
 何を!?▽

フェイ
「こいつはまだ動く。▽
 ギアの動力源であったゾハルの
 消失した今、動くことが出来るのは
 デウス同様、ゾハルと接触した
 俺とこいつだけだ。▽
 俺はエリィを助けに行く!▽

シタン
「無茶です!▽
 たとえデウスに
 追いつけたとしても、
 戻ってこれるエネルギーはない!▽

フェイ
「それでも俺はいかなきゃならない。
 エリィは全てを背負って
 いくつもりなんだ!▽
 もしもの時は……
 俺もいっしょに……。▽

バルト
「おいっ! ちょっと待て!
 心中するつもりだったら
 俺はゆるさねぇからな!!▽

フェイ
「バルト……▽

バルト
「……、
 絶対生きて還ってこい!▽
 絶対だ! 約束しろ!!
 それなら行かせてやる!!▽

フェイ
「……ありがとう、
 バルト。
 約束する。▽
 俺はエリィを連れて
 必ず還ってくる。▽

バルト
「必ずだぞ。▽

フェイ
「ああ。▽

バルト
「よしっ!
 そんなら行って来い!▽

シタン
「しかし……!▽

バルト
「行かせてやろうぜ、先生。
 今、エリィを連れ戻せるのは
 フェイだけなんだからさ。▽
 俺達がとやかく口出し
 できることじゃないよ。▽

シタン
「……そうですね。
 フェイ、必ず……。▽

ビリー
「絶対に……。▽

マリア
「フェイさんと
 エリィさん……▽

エメラダ
「二人で……。▽

リコ
「還ってこいよ……。▽

チュチュ
「待ってるでチュ。▽

フェイ
「すまない……
 バルト……
 みんな……▽
 行って来るよ。▽

フェイ
「お前ともこれが最後だな……。
 たのんだぜ! 相棒!▽


エリィーーー!!


ここは……!

エリィ!
それじゃあここは、
デウスの中なのか?


それは正確ではない。
お前の実体は物体……デウスの
外殻にとりこまれているだけだ。
お前の意識のみがここにある。

当然目の前の彼女もまた、
本当の彼女ではない。
意識がその姿を構築しているに
過ぎない。


!?

波動存在……?
いや、違う……。
何だ……?

まさか……!?
お前はカレルレン!?
そうなんだな……。
カレルレン!
お前がエリィを!


セフィロートの道は繋がった。
神の旅立ちは、最早誰にも
とめることは出来ない。

今更何をしに来たんだ?
ラカン。


俺は愛する人を取り戻す為に
ここに来た!
エリィを放せ!

デウスのシステムは破壊した。
全ては終わったんだ!
だのに、お前はまだ
何をしようというんだ!


全てが始まったあの刻。
全てが一つだった
あの場所へと還るのだ。


あの場所?


宇宙の始まり以前、高次元の波動の
場において、全ては一つだった。
そこから波動がこぼれ落ちることに
よってこの四次元宇宙が創られたのだ。

そこから生まれたヒトもヒトの魂も、
こぼれ落ちた波動の残りかすなのだ。
だから……


そこへ還るというのか?
それがお前の望んでいたことなのか?


ラカン……。
何故そうまで頑なに神との合一を拒む。
くだらん現世に何の未練がある?

他人を傷つけ、自分を傷つけ、
互いを削りながら短い生を全うして
土に還ることになんの意味がある?

ここには全てがある。
愛に思い悩むこともない。
ここには神の愛が満ちている。


俺は、お前ほど人に対して
絶望してはいない!
人にはいつか解り合える時がくる!
俺はそう信じている!


何故そう言いきれる?
ヒトとヒトとは、
決して解り合うことはない。

お前は彼女を愛していると言った。
だがそれは本当に解り合っていると
いえるのか?

所詮ヒトは、お互いにとって都合の
いいように距離を置き、仮初めの
それを、相互理解、精神の合一、
真実の愛と偽っているにすぎない。

ヒトは自らをあざむく事によってしか、
他人と交わることができないのだよ。
そう創られているのだから……。


だからといって、たった一人の
エゴが、全ての人の運命を
決めていいはずがない!
人には自分の運命を自分で決める
権利がある!
自由な意志があるんだ!


その意志すらも、事前に
とり決められたもので
あったとしたらどうする?

創られた始原生物であるヒトに
自由意志などというものはない……。
ただ“そのように”
“そうなるように”不完全な状態の
まま、生かされているだけなのだ……。

それ故に、なまじ意志などという
ものがあるが故に、ヒトは悲しみと
そう失を経験しなければならない……
誰かが何かを得るということは
別の誰かが何かを失うことなのだ……

限られた“モノ”と“想い”は
共有することはかなわない……
だから私は、全てを最初の時点に
戻そうと結論した。

波動という、それ以外何もない、
一つの存在であったあの刻に……。
これは私<ヒト>のエゴではない。
波動<神>の意志なのだ……。


それでもいいさ……。
不完全でも構わない。

いや、不完全だからこそ、
お互い欠けている何かを補いあい
生きていく……それが人だ……。

それが解り合うということなんだ!
俺はそんな人であることに喜びを
感じている!

エリィは、そう選択した
俺達に未来<あした>をたくして、
今こうやって、俺達の星から
デウスを遠ざけようとして
くれている。

そしてまた、たった独りで、
神と旅立とうとしている
お前の心を癒そうと……。

そのエリィの気持ちが、
お前には解らないのか!?
神と一つにならなければ、
それが解らないのか?

俺には解る……わが身のように
エリィの想いが……。

……そう、俺達は一つなんだ!
神の力なんか借りなくても!!


ならばそれを私に見せてくれ。
神の下から巣立とうと言う
お前達ヒトの力<愛>を……。


フェイ
「エリィ……。▽

エリィ
「フェイ……▽
 私を解放してくれたのは、
 カレルレン……。▽

フェイ
「カレルレンが……?▽

エリィ
「ええ。カレルレンと
 一つになって解ったの。
 彼の心は悲しみに満ちていた。▽
 だから彼は私との、神との合一を
 願った……。
 それがすべての原点への回帰
 だったから……。▽
 彼が言ってくれたの……
 あなたと一緒に居るべきだって……
 そう言ってくれたの……。▽
 彼は解っていたわ……
 私の想いも、あなたの想いも……。
 でも、どうしようもなかった……。▽
 人であることを、全ての想いを
 捨ててでも、彼は前に進むしか
 なかった……。
 全ての人の為に……。▽
 決して後戻りは出来なかった……。
 振り返れば、そこは思い出で
 一杯の場所だから……。▽
 そこに……
 還りたくなってしまうから……。▽
 だから、彼を赦してあげて……。
 カレルレンは誰よりも人を愛して
 いたのだから……。▽

フェイ
「そんなこと……
 そんなこと、はじめから
 解っていたさ。▽
 あいつがそういう奴だって
 事ぐらい……。▽

エリィ
「……ごめんなさい……。
 私は間違っていたのね。▽
 私は、自分を犠牲にしてでも、
 他人を救うのが正しいことだと
 思っていた。▽
 でも、私の行為は、遺された
 あなた達の心の中に悲しみを
 遺すだけだった。▽
 その悲しみが新たな悲しみを
 生んでしまった。▽
 私という存在があなた達の中にも
 生きている以上、私の命は
 私だけのものじゃない。▽

フェイ
「エリィ……
 それは間違いなんかじゃないよ。▽
 誰かの為に、自分をささげるのは
 尊いことだ。
 それがたとえ自分の為であったと
 してもそんなことは問題じゃない。▽
 そこには必ず、癒されている人が
 存在するのだから……。▽
 愛は、与える者と受ける者、
 二つの関係があってはじめて
 本来のかがやきを成すもの。
 どちらが欠けても不完全……。▽
 二つは一つ。
 そう、教えてくれたのは
 エリィじゃないか。▽
 それが人であることの
 意義なんだと俺は思う。
 今の俺にはその大切さが
 理解出来る。▽
 正しい答えなのかどうかは
 わからない……
 でも、そのことについて
 考える時間はたくさんあるよ。▽
 カレルレンが見つけようと
 していたもの……
 答えは……俺達が見つけよう。▽

エリィ
「ありがとう……
 フェイ。▽

フェイ
「エリィ……▽


フェイ
『還ろう、僕らの星に。』

エリィ
『あの光が……私達の世界との接点。
 でも次元シフトはもう始まっている。果たして間に合うかどうか……。』

フェイ
『走れるか?』

エリィ
『ええ、あなたと一緒なら……。』


エリィ
『(フェイ! 生きて!)』

フェイ
『エリィーーーッ!!』


フェイ
『カレルレン……お前。』

カレルレン
『もう時間がない。ここもじきに消滅する。』

カレルレン
『これで神はいなくなる。
 この星は人の惑星……自らの足で歩むお前達の故郷だ。』

フェイ
『カレルレン……行けないのか?』

カレルレン
『ああ……私はあの時を境にして、人としての道を失った……。』

カレルレン
『多くの禁を犯した……もはや人として生きることは許されまい。
 私を許してくれるのは神のみなんだよ。』

フェイ
『そんなことはない!きっとみんなだって解ってくれるさ。
 罪滅ぼしの時間だってたくさんある。お前にならそれが出来るよ。』

カレルレン
『相変わらず優しいんだな、ラカン。
 ……きっとそれが人であることの意義なんだろうな。
 だが行けないよ。もう決めたことなんだ。……私は神と歩む。
 それに、たとえ還ったところで……私の居場所など……。』

カレルレン
『そろそろ行くよ。』

フェイ
『カレルレン……。』

カレルレン
『お前達が羨ましいよ……。』


シタン
『フェーーーイッ!!』

シタン
『どうなりましたか?』

観測員
『爆発の余波による電離層の乱れで観測が不可能です。
 恐らくは爆発に巻き込まれて……。』

バルト
『そんなワケあるかっ!!』

バルト
『あいつは必ず還って来るって約束したんだ。必ず還って来るって!!』


チュチュ
『チュッチュチュチュ、チュチュチュチュ。チュッチュチュチュチュ、チュウ!』


バルト
『おーーーい!!』


EDテーマ「SMALL TWO OF PIECES 〜軋んだ破片〜」


XENOGEARS
Episode V
 THE END



    

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