台詞集

追放されし者 神の楽園に帰る




俺達はソラリスの迎撃部隊を退け、
浮上した大陸、マハノンへと取り付いた。

それは、差し渡し40ケルテ以上は
あろうかという程の
巨大な宇宙船の中央船体だった。

船体の状態から、
この船が一万年の昔のもので
あることが判明した。

この船が約一万年前、
何らかの事故によって、
この星に墜落したことが
船内の調査によって判明した。

『遥か昔、他の天体からこの星へと
やってきた異星の生命体……』

かつて俺達の祖先はこの船に乗って、
この惑星に降り立ったのだろうか……。

俺達はここマハノンに眠ると言われる神と
神の知恵『ラジエルの樹』を求め
更に奥へと進んだ。


その最深部で俺達は異形のモノを見た。
腐りかけ、所々が化石化した、
グロテスクな巨大な生命体……

“それ”は得体の知れない威圧感を
俺達に投射した。
それは、遺伝子の奥底に刻まれた
絶対者への恐怖心
そのものだったのかもしれない……。


フェイ
「これが……
 こんなのが究極の力の
 正体だったのか?▽


腐りかけたその巨大生命体はやがて
自壊していった。

俺達は更に奥へと進んだ。


たどり着いたそこは、
アヴェの王都がそのまま入るかという程の
巨大な空洞だった。

その中央にはあわく光る二対の物体があった。

それこそが神の知恵の源、
『ラジエルの樹』だった。

そしてこの空洞そのものが、
ラジエルという巨大コンピューター
そのものだったのだ。

ラジエルに秘められている神の知恵……
データにアクセスした俺達は、
そこに途方もないものが
記憶されていることを知った。

星系と星系を渡りゆく、
無人の大型戦略兵器とその端末兵器群。
そしてその移送に使われる、半島ほどもある
超大型母艦……。

大宇宙に君臨する為の神の軍団、
天使<マラーク>の創造……

神の方舟の建造……

それらの兵器群は、

星間戦略統合兵器システム『デウス』

と呼ばれるものだった。

ガゼルの法院の求めるものが
ここにはあった。

先に倒した、腐りかけた巨大生命体は、
そのシステムの中枢であることを
データが示していた。

そして、それら兵器群、母艦と
いったものを全てを制御稼動する
中枢神経回路、動力炉を兼ねた存在、

『ゾハル』

と呼ばれる物体のデータに
アクセスしようとした矢先……

“奴”が現れた。


カレルレン
「ラジエルの樹に秘められたデータ。
 そこを退いてもらおうか?▽
 これは、お前達には
 過ぎたものだからな……。▽


▼PT順3番目のキャラ

バルト
「畜生!
 あと少しだってのに……!▽

リコ
「ちっきしょう!!
 あと少しだってのに……!▽

ビリー
「あと少しのところなのに……!▽

マリア
「あと少しというのに……!▽

エメラダ
「あと少しだってのに……!▽

チュチュ
「あと少しでちゅのに……!▽


フェイ
「とにかくここを死守するんだ!
 ラジエルのデータを絶対に
 渡しちゃならない!▽

シタン
「お願いします!
 私は取れるだけのデータを
 とってみます!▽
 万が一の場合には、
 ここを破壊します!▽


フェイ
「ぐ、ぐうう……。▽

グラーフ
「そこまでのようだな。
 悔しいか?▽
 だが“それで当然”なのだ。
 お前は不完全なのだからな。▽

フェイ
「ふ、不完全だと!?▽

グラーフ
「そう。
 今のお前に欠けているもの。▽
 即ち怒りの欠落が、
 本来持ちえた力を
 抑制しているのだ!▽

フェイ
「い、怒り……?▽

グラーフ
「怒りとは相手を滅そうとする
 破壊と殺戮の欲動、魂の力だ!▽
 相手を滅することによって
 初めて得られる欲動の昇か。
 その昇かこそが秘めたる力を
 引き出すのだ!▽
 いくばくとも理性にすがり、
 怒りを、欲動を押さえ込んでいる
 ようでは真の力の解放なぞ
 夢のまた夢。▽
 知っておろう。
 お前自身の心に怒りが芽生えた時、
 その機体は応えたのではないか?▽
 機体の力を引き出したもの、
 それこそが魂の欲動、
 『イド』なのだ。▽
 お前が望み、持ちえた
 生来の暗殺者としての印なのだ!▽

フェイ
「違うっ!
 断じて違うっ!▽

フェイ
「俺は、俺は『イド』じゃない!
 俺は……▽

グラーフ
「潮時だ……。
 お前の魂、我がくらってやろう。▽
 そしてその力を極限まで
 引き出してくれるわ!▽

カレルレン
「そこまで!▽

グラーフ
「む?
 何故止める!▽

カレルレン
「そいつはエサだ。
 貴様がそのエサを殺してしまっては
 折角の小鳥が逃げてしまうのだよ。▽
 私の“悲願の成就に欠かせない”
 大切な小鳥がね。
 解るだろう?
 ラカン……▽

グラーフ
「……
 好きにしろ。▽

カレルレン
「この者達を
 はりつけにする。▽
 場所はここより西の
 ゴルゴダの地。
 壊れたギアごと回収しておけ!▽


フェイ達が
マハノンの最深部に到達した頃
私はニサンで新たに変異してしまった
人々の介護をしていた……。

次々と変異していく人々……

まるで永遠に目覚めない悪夢のように
私達の介護活動は続くかに思えた。

マルー
「大丈夫?▽

マルー
「ここんとこ
 休んでないでしょ?▽
 ボクがしばらく一人で
 こなすから、エリィさんは
 少し散歩でもしてくれば?▽

エリィ
「ありがとう。
 でも私は大丈夫よ。▽
 むしろ動いてる方が色々
 考えなくてすむし……。▽

マルー
「そっか。▽

マルー
「あれ?
 エリィさんそれ?▽

エリィ
「これ?▽

マルー
「ちょっと見せて……。▽

マルー
「やっぱりニサンのペンダントだ。▽
 でもなんでエリィさんが
 それもってるの?▽

エリィ
「フェイから預かった
 ものだけど……
 でも……▽
 ずっと以前から身に付けていた
 ような気がする……。▽

マルー
「ふうん……。▽

マルー
「そうしているとますます
 ソフィア様そっくりだよ。▽

エリィ
「もう。
 おだてても何も出ないわよ。▽
 それより早く他の人達にも
 新しい変異抑制アセンブラーを
 試してもらいましょう。▽
 みんなをこれ以上変えさせる
 訳にはいかないもの。▽

エリィ
「あ……。▽


エリィ
「まさか……。
 フェイ達の
 身に何か……▽


    言い知れぬ不安に襲われた私は、
    ニサンの上空にとどまっている
      シェバトへ上がった。

    そこで私を待っていたものは、
   カレルレンからの通信だった……。

カレルレンは私に、フェイ達を助けたくば
   『ゴルゴダの地』まで来いといった。

    カレルレンは私を求めていた。

 私はフェイ達を救うため、
シェバトにただ一機残されていた
 ギア・バーラーに搭乗した。

以前このギアから感じた恐怖心は、
 仲間を救いたいという想いが
   かき消してくれた。


ランク
「本気で一人で行くつもりか!?▽

エリィ
「カレルレンは、私に一人で
 来いと言ったわ。▽

エリィ
「それを守らない訳にはいかない。
 だから貴方達はシェバトに残って。
 みんなを護ってあげて。▽

ヘルムホルツ
「しかし、そりゃ罠だ!▽

エリィ
「知っているわ。▽

ストラッキィ
「だったら!▽

エリィ
「私が行かなればフェイ達は
 確実に処刑される……。▽
 カレルレンにとって、
 私以外の人間は興味の対象外なの。▽

ランク
「だからって、奴が約束を守るって
 保証があるのか?▽
 助けられるって確証があっての
 行動なのか?▽

エリィ
「ないわ……。▽

フランツ
「自殺行為だよ!▽

エリィ
「そうかもしれない。▽

エリィ
「でも、今の私が在るのは
 フェイ達のお陰だもの。
 私を受け入れてくれた仲間だから。▽

ランク
「あんたがいなくなったら残された
 俺達……、いや、ニサン<あそこ>
 に集まった連中はどうすればいい?▽
 皆、あんたが心の支えなんだぜ?▽

エリィ
「ニサンの人達なら大丈夫。▽
 支えなんかなくたって、
 みんな自分の足で立派に
 歩いていける人達よ。
 もちろんあなた達も……ね。▽

ブロイアー
「なぜそうまでして……。▽

エリィ
「そうね……
 女としてのわがまま……かな。▽

ヘルムホルツ
「女として?▽

エリィ
「私は、聖女なんかじゃない。
 ごく普通の女。
 怒って、泣いて、笑って……。▽
 時には人を憎むこともあるけれど、
 反対に愛することも知っているわ。▽
 大勢の人を愛したり、
 ただ一人の男<ひと>だけを
 愛したり……。▽
 私は、その男<ひと>と身体を
 重ねることに至福を感じる。▽

エリィ
「自分の持っているものを与え、
 彼が与えてくれるものを受け取って、
 一つになる。▽
 その瞬間、このうえない安心を
 得られるの。▽

エリィ
「私はね、その愛する男<ひと>を
 救いたいだけ。
 一人の女として……。▽

フランツ
「隊長……。▽

エリィ
「ごめんね。
 ……わがまま言って。▽

エリィ
「私は私に出来ることをしてきます。
 だからあなた達はあなた達に
 出来ることをしてちょうだい。▽

ランク
「…………。▽

エリィ
「それじゃあ、行ってきます。▽



    

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