台詞集

反撃開始!! 刻印を打ち破れ




ナノマシン散布の為、ゼボイム文明
遺跡の一つマスドライバー施設へと
  私とエメラダは向かった。

幸いにして、施設の動力は生きており
    私達は労せずして
中央制御室を目指すことが出来た。

   途中、ゼボイム時代に作られた
  ミサイル、大型ロケットの類が、
   さながら……
 太古文明人の墓標の様に立っていた。

   それは、おごりたかぶり、
お互いを拒絶しあった人々の墓所だった。

中央制御室にたどり着いた私達は、
  合流した先生の協力を得て、
   マスドライバーを起動。

 刻印<リミッター>解除の為の
    ナノマシンの
入ったカプセルの射出に成功した。


大気上層に散布されたナノマシンは
  自己ぞうしょくを開始し、
  世界全体に拡がっていった。

 太陽光を受けてかがやくナノマシン。
     大空を流れるたいが……。

 そのきらめきは、全ての人の『鎖』を外し

真の自由を取り戻そうとする私達の
 希望の光となるはずだった……


ソラリスの『地上制圧用機動兵器』
の侵攻は激しく、
シェバトやニサンの通常のギア部隊で
防ぎきれるものではなかった。

ソラリス機動兵器の
ニサン到達は時間の問題だった。

俺達はソラリスのギア部隊を退けつつ、
機動兵器に対抗する
『唯一の手段』を得る為、
キスレブ帝都、総統府へと向かった。


『キスレブ-総統府』
その実態は、過去のソラリスとの大戦後、
バルトの祖先、
『ロニ・ファティマ』によって
建造された『秘戦艦』であった。

秘戦艦は、その存在を隠されたまま、
その後、この地に建国されたキスレブ帝都の
一部として使用されていたのだった。

その事実を過去の記録から突き止めた
バルトは、秘戦艦を起動させ、
ソラリス機動兵器に対抗しようとした。

『潜砂艦ユグドラシル』を
そのコントロール中枢、及び、
主兵装として使用する秘戦艦は……

500年の長き眠りから目醒め、
その真の姿を俺達の前に現した。

『新たな主』を得た秘戦艦を駆り、
俺達は機動兵器の前に立った。


超巨大ギア・ユグドラシルIV

バルト
『っしゃぁぁぁぁぁ!』

バルト
「っしゃぁぁぁぁぁ!
 変形完了だっ!!
 いくぜ、バケモノ!▽


ソラリス機動兵器は破壊され……
イグニスに一時の安息が訪れた。

和平は調印され、イグニスの地は、
500年の時経て、再び一つとなった。

沸き返るアヴェ、ニサン、キスレブ、
シェバト……。

それを祝うかのように空にきらめきが走った。
エリィ達の手によって、
大気中にナノマシンが散布されたのだ。

……異変はその時起こった。
勝利のがいかはやがて
そこここから響きわたる……
あびきょうかんへと転調した……。

最初は何が起きたのか全く解らなかった。
俺達は……
この世ならざるものを目の当たりにした。
人々が次々と
異形のものへと変異していった。

それは、過去、カレルレンに施された
刻印<リミッター>がナノマシンに
よって外されたことを
引き金として起きた事態……。

本来の能力が開花された
……『ヒト』の姿だった。

俺はそのとき、ソラリスでの
ハマーの言葉を思い出していた。

『普通の人間がどうなるか』
という言葉を……。


「神の復活が
 近づいたことによる
 自然発芽か……▽

「しもべの肉体となる者……
 鍵を使わずとも、
 これだけの数が
 存在していたとはな……。▽

「だが、未だ発芽しない
 者もいる……▽

「神の肉体に運命られし
 者達であろう。▽

「あるいは、神に仇なす
 者達かもしれぬ……。▽

「要所のソイレントの
 再起動を行おう……。▽

「いずれにせよ、
 中途半端な者達の変異。
 このままでは使いものにならぬ。▽

「神の使徒。
 多いにこした
 ことはない……▽


ミァン
「あなたによって押さえられていた
 『鎖』が外れたようね。▽

カレルレン
「別にこれで計画に狂いが生じる
 訳ではない。
 すでに処理ずみだよ。▽

カレルレン
「先のソラリス帝都爆発の際、
 大気中に拡散するよう、ナノマシン
 ウィルスを仕掛けておいた。▽
 いずれ奴等が刻印を解除することは
 判っていたからな……。
 まぁ、きわどいタイミングでは
 あったが……。▽
 現在のヒトの異形化は、
 それの初期反応だ……。▽
 世界中に広まったウィルスは
 発芽した原体をその本来のものでは
 なく、コントロールできるものへと
 変化させている。▽
 鍵の発動に頼らずして目醒める
 者達は必要なのだ。
 いわば神本来の肉体を乗っ取る為の
 存在……。▽

ミァン
「神との同化の際に放たれる、
 トロイの木馬……。▽
 文字どおりのウィルス……。
 でも……、あの子達の思惑とは
 違うわね……?▽

カレルレン
「当然だ。
 奴等の好きにはさせんよ。
 『神の方舟』は私のものだ。▽

ミァン
「……私にとっては
 どちらでもいいことね。
 より確実な方へつくだけだから……▽


ソイレントシステム

過去ソラリスによって創られた施設

この施設は地上の至るところに存在した。
当初は生体実験や、人を洗脳することに
使われていたのだという……。

この施設に、
ウェルス……本質的なヒトの姿……と
呼ばれるものに変異してしまった人々が
集まっていた。

ウェルスとなった人の中には
健常体の人を襲い、
その血と肉をむさぼる者もいた。

健常体の人の血肉は、
急激な分子変化に伴う苦痛を和らげ、
いくばくか命を長らえることが
出来たからだった。

彼等の命はそれほど短かった……。

やがて、重度な変異体の者は、
より軽度な変異体である者の血肉をも
求めるようになっていった。

ソイレントシステムは、
そんな変異してしまった人々の肉体を
分子レベルで分解融合……

より完璧な一個の生命体……
『兵器』として作り替える装置だった。

それがガゼルの法院の“M計画”の真相だった。

あの施設に行けば、
耐え難い苦痛から解放される……
ただそれだけを求めて、人々は集まっていた。

  そこには救済がある……

誰が言いだした訳でもなく
その情報は広まっていった……。

その変異した血が、
『そこに集え』と、人々に
語りかけていたのかもしれなかった……。

私達はソイレントシステムを破壊する為、
……そこへおもむいた。

そこでは限られた生への免罪符を
手にしようとする人々が、
互いに我先にと争っていた……

生へと固執する、みにくい争い……
傍目にはそう映るのかもしれない……
でも、私の瞳に映るそれは……
必死に生きようとしている、
一人一人の『人の自然な姿』だった。

『持てる者と持たざる者』が
そこには存在していた……。

そして……、
かつてのソラリスの仲間達もそこにいた……

彼等は私達の血肉を要求した。
『持てる者は、持たざる者』へ
分け与えるべきだ……そう彼等は言った。

持てる者である私達に、
この苦しみが解るのか……そうも言った。

私は答えられなかった……
何を言ってもそれは、持てる者の
おごりとして聞こえてしまうのだから……

それでも
彼等の苦痛が癒されるのであれば……
私はそう決意していた……

遠い過去……
夢の記憶の中の自分が
そうであったように……

その時、突如システムが暴走した。
集合処理中の一体の
『集合体』と呼ばれる巨大生命体が
生成装置の隔壁を突き破り
私達の前に姿を現した。

人の姿を失ったそれ……
かつて人であったモノは
その場に居あわせた
救済を求める人々を食らっていった……。

私達は戦うしかなかった……
人々を救うにはそれしかなかったから……
そして、『彼』を救うには
そうするしかなかったから……

苦痛よりも死を……
その、かつて人であったモノの
瞳は、そう私達に
うったえかけていたから……


エリィ
「シタン先生……
 私に刀を貸して下さい。▽


スファル人
『ううっ……ああ……。』

エリィ
『っ……』

エリィ
『ごめんね……
 結局私、あなたに何もしてあげられなかった。
 今の私には、こうして傷の痛みを消してあげることしか…………
 本当にごめんなさい……。』

フェイ
『エリィ……お前……』


エリィ
「お願い!私の話を聞いて!
 同じ人同士、争いあうのはやめて!▽

エリィ
「この施設は、ソラリス法院の
 途方もない計画の為に作られた
 施設なのよ。▽
 変異してしまった人達を、
 自らの野望の手足となるべき
 兵器に作り替える施設。
 彼等による民族浄化の一環なのよ。▽

ソフィア
「たしかに今、彼等の庇護のかさの
 下に入れば、絶対的な死は
 免れられるかもしれない。▽
 でもそれが人として生きることに
 つながるの?▽
 他人をかてとして、心も無く、
 ただ自分一人だけが、生きて
 なんの意味があるというの?▽

エリィ
「みんな誰かに好かれたい、
 必要とされたいって思うから、
 他人を求める……。▽
 一人じゃ寂しいから、
 お互い寄り添い合って生きる……。
 それが人間……。▽
 そうやって人は生きてきたの。
 片手だけでは手は鳴らないでしょ?▽

ソフィア
「あなた方の苦痛を癒すのに、
 私の血肉が必要なら、
 いくらでもあげます。▽
 だから……
 どうか人であることの尊厳を
 捨てないで……。▽
 人の心だけは離さないで……。▽

フェイ
「エリィ……!
 大丈夫か!?
 何故こんな……▽

エリィ
「馬鹿なことをした……って?▽

フェイ
「いや……。▽

エリィ
「私は、今の私が出来ることを
 しただけ。▽
 偽善者なのかもしれない。
 持てる者のゆとりなのかも
 しれない……。▽
 持たざる者への哀れみなのかも
 しれない……。▽
 でもね、そうやって少しずつ
 自分の中の生命を与えていく事の
 喜びを知ることが出来れば、▽
 いつか本当の意味で、人は人に
 愛を与えることが出来る……
 それが人には出来るって
 私は信じている。▽
 だから……▽

フェイ
「エリィ……。▽


その後、俺達は地上に設置されたソイレント
システムの全てを破壊してまわり、そこに
収容されていた人々を解放していった。

変異体となってしまった人々はニサンが
全面的に受け入れてくれ、
そこで治療をすることとなった。

進行状態の軽い者達は
トーラのナノマシンによって体組成を修復

元の体へと戻る事が出来たが
進行状態の重い者は
そうはいかなかった……。

彼等の身体は辛うじて人の形らしきものを
保っておくのが精一杯だった。

だが、不思議とソイレントシステムに
収容されていた時のように
お互いが存続する為に
争うようなことはなくなっていた。

もちろん治療によって身体的苦痛が取り払われ
ていたこともあったのだが、
それだけではなかった……。

ニサンに受け入れられた者達のほとんどが
エリィにさとされ、人本来の
在り方に気付いた者達ばかりだった。

エリィは
ソイレント破壊活動の合間を見ては
ニサンに収容されている
人々の看護をして回っていた。

変異した身体の手当をし
寄る辺を失いかけつつある
人々の話相手もしていた……。

エリィのその姿は
このニサンを創った女性の
生き写しだった……。

『聖母ソフィア』……。

誰ともなく、エリィの事を
そのソフィアの再来だと
噂するようになっていた。

ニサンに行けば救済が得られる……。

そんな情報も広まり、ニサンには各地から
肉体的、精神的救いを求める
人々が集まってきていた。

ソラリスの管理下から解放された地上人達が
一つ所に集結しつつあったのだ。


「神のしもべの肉体に
 運命られし者の発芽。▽

「過去と同じく、
 ニサンにヒトが
 集まりつつある。
 このままでは……。▽

「否、それは、
 かえって都合が
 良いかも知れぬぞ。▽

「刻はさし迫っておる。
 神の肉体となる者、
 神の目醒めを称えし者達を
 用意しようではないか。▽

「“ゲーティアの小鍵”、
 今こそ、発動の時……▽


「な、何っ!?▽

「カインか!▽

天帝カイン
「お前たち、これ以上何を
 しようというのだ。▽
 “鍵”を使うこと、
 この私が断じて許さぬぞ!▽

「カイン!
 何をする!▽

「神の復活なくして
 我等の目的は
 達成されぬのだ!▽

「それとも……
 神と共に滅びようと
 いうのか、カイン……
 我等の目的を遂行せずして……▽

天帝カイン
「目的……
 それこそ、
 原初より運命られし鎖。▽
 それが自らの意志に
 よるものでないことに、
 何故お前達は
 気付かぬのか。▽

「聞く耳、
 持たぬな……。▽

「そう。
 これは我等の意志なのだ……。▽

「それに逆らう、
 と言うのであれば……▽

「ぐぅおおおっ!▽

天帝カイン
「忘れたか?
 お前達が私に従属するもので
 あるということを。▽
 このまま消し去ってやっても
 よいのだぞ?▽

「ぬぅぅぅ……▽

天帝カイン
「もはや我々の役目は終わった。
 その舵を次代に渡すのだ。
 ヒトは滅びはしない……▽



    

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