台詞集

星よ知る、我らが魂の器 前編




刻印<リミッター>の解放によって
一時は混乱におちいった地上人達だったが
それも何とか
落ち着きを取り戻し始めていた。

俺達は残された『アニマの器』……
ギア・バーラーの素体となるべきものを
探すことになった。

過去発見された器は10……。
その約半数が法院の手中にあるという。

ゼファーの話では、地上にはまだいくつかの
器が眠っているはずだという。

事実、ソラリスはそれを探索していた。
それを奴等に渡す訳にはいかなかった。

過去の記録から、かつてゼファー達が器を
見つけるきっかけとなった場所を訪れ
そこから得た情報に従って、ある
太古文明の遺跡と思しき場所に向かった。


エリィ
「これが……▽

ビリー
「アニマの器の……。▽

ビリー
「誰?
 僕に話しかけるのは……?▽
 解らない。
 解らないよ……。▽
 僕にどうしろって……
 待っていた……?
 僕を……?▽

フェイ
「ビリー?▽


ビリー
「今のは?
 僕のギアに……似てた?▽

フェイ
「もしかして、
 ビリーのギアに
 何か変化が?▽
 取りあえず出口に
 行ってみよう。▽


フェイ
「お前達!?▽

ビリー
「エレメンツ!▽

ドミニア
「どうやら、新たにアニマの器と
 同調したギアを手に入れた様だな。▽

ケルビナ
「それは本来、私達が
 手に入れるべきもの。▽
 ラムサス閣下の悲願達成の為には、
 より強い力が必要なの。▽

トロネ
「そう、そして、私達の理想の
 国家建立の一助とする為、
 そいつを渡す訳にはいかないよ。▽

セラフィータ
「だからちょーだい。▽

フェイ
「お前達、ソラリスが地上の
 人間に対して何をやっているのか、▽
 今この地上がどういう状況になって
 るか知ってて……▽

ドミニア
「ガゼルが何をやろうと、
 ラムズがどうなろうと、
 私の知ったことではない。▽
 私達にはそれぞれ、なすべき
 責務がある。▽
 お前達のように、弱い者、
 劣る者にかまけている程
 暇ではないのさ。▽

エリィ
「ドミニア……。
 あなた本気でそう思っているの!?▽

ドミニア
「そうさ。▽
 現に、お前達を始めとして、
 強い者、優れた者達は
 変異することなく、
 その身体を保っている。▽
 違うのか?▽

フェイ
「力も能力も一切関係ない。
 俺達が変異しなかったのは
 単なる偶然なだけだ!▽

ビリー
「人は人。
 それ以上もそれ以下もありません。▽
 たしかに現実には力無き者、
 弱き者がいることは認めます。▽
 だけど、だからこそ、
 僕達はそういった人達を
 見捨てることは出来ない。▽
 同じ人として!▽

ドミニア
「それで……
 救いを求めてきた者に
 手を差し伸べるという訳か?▽

セラフィータ
「やさしいんだねぇー。▽

ケルビナ
「それは立派なことですわ。
 でも……果たしてそれが、▽
 本当に、人の為に
 なることなのかしら?▽

エリィ
「あなた達だってもともとは地上人。
 ソラリスにしいたげられて
 生きてきたんでしょう?▽
 持たざる者の気持ちが理解出来ない
 はずはないのに何故!?▽

ケルビナ
「人はどんな境遇に置かれても
 自らの力で立たねばならない。
 過保護は人の自立をはばみます。▽
 それは結果として世界の、人の
 成長をむしばむものとなる。
 私達は身を持ってそれを
 体験してきた。▽
 自らの力で、足で
 生きてきたのです。
 弱い者がとうたされていくことは
 悲しいことだけれど、▽
 振り返ることは出来ない。
 それが人が生きる上の
 摂理なのだから。▽

エリィ
「それは持てる者の摂理なのよ。▽

ドミニア
「ふん。▽
 ならば、持たざる者へ加担するという
 お前達の摂理、今この場で
 見せてもらおう!▽

ドミニア
「行くぞ!!


ドミニア
「くっ……
 流石に生身では分が悪い!▽
 ギアで決着をつけてやる。▽

ドミニア
「追ってこい!▽


ドミニア
「遅い!▽

フェイ
「この戦いに、何の意味がある!▽

ドミニア
「うるさい!
 こうなってしまった
 以上戦うしかない。▽
 我らエレメンツの
 真の力を見せてやる!
 行くぞ!▽

ケルビナ
「合体しましょ!▽

全員
「エレメンツフォーメーション!


セラフィータ「やっちゃうよーっ」
トロネ 「私にまかせろ…」
ケルビナ「私がいきます。」
ドミニア「一気に決めるぞ!」


エリィ
「弱い人には弱い人にしか
 見えないものがあるの……。▽
 弱いからって、卑屈になる人達
 ばかりじゃないわ。▽
 弱いからこそ優しさを育める……。
 弱いからこそ、高みからでは
 決して見ることの出来ない、▽
 本当の人同士の触れ合いが
 そこにはある。▽
 人は誰しも弱い部分を持っている。
 あなた達も最初は
 そうだったんでしょ?▽
 弱かったからこそ
 お互いを求めた……。▽
 そして強くなろうとした……。
 その最初の気持ちを
 忘れないで……。▽
 寄り添って生きていた
 時のことを……。▽

ドミニア
「待て!

ドミニア
「私に情けをかけるというのか?
 持てる者のゆとりを
 見せつけようと……▽

エリィ
「それは違うわ、ドミニア。▽
 私達の歩む道は違うけれど、
 目指す地平はきっと同じ……。▽
 だからあなたとはもう戦えない。
 私にはあなたと戦う理由がないもの。▽
 それだけよ。▽

ケルビナ
「……私達の完全な負け……みたいね。▽

ドミニア
「フッ……▽


ラムサスの悲願達成の力とする為
 器を狙ってきたエレメンツを
退けた俺達は、最後の器を求め

 記されたもう一つの
 場所の情報を得る為……

   再び活動を開始した。


「もはや、あれは我等と
 同じではない……▽

「そう。
 我等の目的に逆らう者。
 奴と同じ……▽

「我等であれば、
 鍵は発動出来る……。▽

「その障害となる奴を……。
 カインを消し去るのだ……。▽

「だが、あれの力には、
 我等では抗しきれぬ。▽

「“カイン”を滅する者は、
 “カイン”のみ……。▽

「……やってくれるか?
 “母”よ。▽

ミァン
「そうね……。
 カレルレンは何か
 言っていたかしら?▽

「相殺存在としての潜在能力、
 その全てが一点に
 向けられればと……▽

ミァン
「そう……▽
 先日のフェイへの敗北……。
 あれによってカールは
 かなり不安定になっているわ。
 後少し……もう少し……ね。▽

「ならば、待とう。
 その時を……。▽


ドミニア
「カレルレン……?
 相殺存在だと……?▽
 あの女……一体何を……
 ……閣下……。▽


ラムサス
「そこをどけぃっ!
 行くぞ! 私は!▽
 何としても奴を!
 奴を捜し出し、この手で……!!▽

ケルビナ
「お静まり下さい閣下!▽

トロネ
「奴等の件ならば私達が!▽

ラムサス
「お前達に何が出来るというのだ!
 出来損ない共がっ!
 奴を倒せるのはこの私だけだ!▽
 全てのヒトを超越した
 この私だけが……!▽

ラムサス
「どけいっ!!

ドミニア
「閣下!
 お待ちを! 閣下!


フェイ達が、
最後のアニマの器の眠る地を
探している最中
私は一時、ニサンに戻った。

何故戻ったのかはわからない。
ただ……
人々に何かの危険が迫っている……
そんな胸騒ぎがしたから……

ニサンで受け入れた人々は、
快方に向かっていた。
いまだ体組織の復元のかなわぬ人もいたが
トーラのナノマシンは日々進化していた。

それによる治療が功をそうし、全ての人が
元の身体を取り戻せる日も近かった。

 震動……

突如ニサンの市街で爆発が起きた。
燃えあがるニサンの街……
その中に立ち尽くす
金色のギア・バーラー……

  ラムサスだった。
  彼はフェイを倒すため
  ここニサンに来襲したのだった。

己の存在意義を賭けて……。

ニサンとシェバトの僧兵隊、ソラリスから
ここを守ってくれているランク達が応戦したが
その侵攻をはばむことは出来なかった。

  逃げまどう人々は聖堂に避難した。
  フェイを探すラムサスは
  僧兵隊をけちらし聖堂に迫った……。

彼は……壊れていた……。
ただ、ただ、フェイを求めていた……。

    私は彼の前に立った。


ラムサス
「どこだ! あの男はどこだ!
 居るはずだ! ここに!
 なぜ出てこないっ!▽

エリィ
「ラムサス!
 あなたの探すフェイは
 ここにはいないわ。▽
 だからこんな無意味なことは
 もうやめて!▽

ラムサス
「貴様……
 そうだ……貴様を……▽

ラムサス
「出てこい! フェイ!
 出てこなければ、エレハイムを
 このままひねり潰すぞ!▽

エリィ
「う……!▽

マルー
「エリィさん!▽

ランク
「隊長!▽

エリィ
「は、離れていて……▽

ラムサス
「出てこんか……▽
 よかろう。
 ならばこよいから、
 この女のムクロを
 抱きしめて眠りにつくがいい!▽

エリィ
「うあぁっ!

ラムサス
「ば、馬鹿な!
 何が起こったというのだ!
 なぜ動かん!?▽

マルー
「エリィさん!▽

ランク
「大丈夫か!?▽

ラムサス
「き、貴様如きに……▽

ラムサス
「お、俺は、奴だけでなく、
 貴様にも劣るというのか……!
 この俺は!▽

エリィ
「何があったの、
 ラムサス……?▽

エリィ
「なぜあなたはそこまで
 フェイを……、そして
 ものごとの優劣にこだわるの?▽

ラムサス
「俺は、元々貴様等ヒトの能力の
 統合体としてつくられた……。
 全てのアニマの器との同調体……▽
 天帝カインの能力を持つ者
 として創られた。
 俺は、いわばヒトの行き着く
 理想形……。▽
 だが俺は……、奴が生まれたことに
 よって廃棄処分とされた。
 塵だめの中で生を受けたのだ……。
 暗く、冷たい、塵だめの中で……。▽


ラムサス
「しかし俺はそこからはいあがった!
 己が生きる為、自らのこの力で!
 俺を捨てたあいつらを見返す為に!▽
 そしてこの地位を手に入れた!
 俺自身が生きる為に必要な温もりを!▽

ラムサス
「だが、奴は俺の前に
 再び立ちはだかった!
 俺から再び温もりを奪おうとした!▽
 奴がいるかぎり、
 俺は……
 俺の居場所は……!▽

エリィ
「なぜ、あなたがフェイに
 対してそこまでこだわるか、
 解った気がする……。▽
 あなたは自分が何をすべきか
 本当は判らない人……。▽
 あなたはただ、自分を護る為に
 フェイを……、
 他人を攻撃する事によって
 自分の存在を確認している。▽

エリィ
「人の上に立とうとするのもそう……
 そうしないと虚ろになって
 しまうから……。▽
 自分が消えてしまうから……。
 心の空白が拡がってしまうから……。
 愛にしがみつきたいから……。▽

ラムサス
「うるさいっ!▽

ラムサス
「貴様もこの俺から奪うのか!?
 ……温もりを!
 この俺がやっと手に入れた温もりを!▽

エリィ
「ラムサス……。
 だれもあなたを攻撃していないわ。▽
 だれもあなたの大事なものを
 奪おうとはしない……。
 あなたの存在を
 脅かしてなどいない……。▽

エリィ
「あなたがそう感じているだけ。
 だから心を隠さないで……。
 愛に怯えないで……。▽

ラムサス
「き、貴様は……
 貴様は……
 うわぁぁぁーーーー!▽


ラムサスは恐れていた。

自分の存在する場所が無くなることを……。
 フェイがそれを奪う者と、
 そう捉えていた……。

    愛を奪うものだと……。

彼は誰よりも愛をかつぼうしていた……。


「塵め……▽

「塵め……▽

「塵め……▽

「なんの為の
 その存在か……▽

「出来損ない……▽

「失せろ……▽

「最早、
 貴様は用済み……▽

「否。
 用すらなさない塵だ……▽

ラムサス
「……▽

ミァン
「カール……。
 心配しないで。▽
 私はいつも貴方といるわ。
 貴方の事は、私が一番
 良く知っている……。
 だから……▽

ラムサス
「ミァン!
 俺の、俺の力は……
 これだけなのか?▽
 この程度の力しか、
 俺にはないというのか?▽
 奴に勝てず、
 あの女の前でも
 何一つ出来なかった……▽
 俺はここまでの存在なのか!
 俺の能力は……▽

カレルレン
「……カインと同じだよ。▽
 全てのヒトを超越する
 原初の存在。
 そのように、この私がお前を
 創ったのだからな。▽
 お前の力の解放を
 妨げているのが、あの男だ。▽
 分かたれた力。
 お前の原形となった男。
 原初からの時の超越者……
 それさえ消し去ればお前は……。▽

ミァン
「そう。▽
 優れた素質を持ちながら、
 オリジナルが存在するが故に、
 貴方は、うとまれる。▽
 分かたれた力を消し去れば、
 全ては貴方のもの。
 そうでしょ?
 カール……。▽



    

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