台詞集
星よ知る、我らが魂の器 後編
一つ目のアニマの器は
ビリーとの同調を果たし、
ビリーの駆るギアの形態を
いちじるしく変容させた。
無生物と融合するユニット……
アニマの器が古代に何の目的で創られたかは
依然判らなかったが、それに兵器として
の側面があることは容易に想像出来た。
いずれは解放されるであろう
その真の力……
それを奴等に渡す訳にはいかない。
俺達は最後の器を手にするため、
一万年近くの昔に作られたと思われる
原初民の遺跡へと向かった。
そして……
そこで“あいつ”との再会が俺達を
待っていた……。
エリィ
「こんな遺跡の
奥にもアニマの器が
あるのね。▽
リコ
「ふん、昔の野郎共も
くだらねえものを
拝んでやがったんだな。▽
リコ
「誰だ!?
何言ってやがる……?▽
もっと解る言葉でしゃべりやがれ!
だれだ、てめぇは!?
人の頭の中に入ってくんじゃねぇ!▽
フェイ
「大丈夫か!?
リコ!▽
リコ
「どっかでみたような
形だな。▽
フェイ
「今度はリコのギアの
番じゃないのか?
まあ、外に出ればすぐわかるさ。▽
フェイ
「む!
なんだ?▽
ハマー
「あ、あにきー……▽
ハマー
「へへへ。
お久しぶりですね。
あ、あにき……。▽
フェイ
「お、お前は!
ハ、ハマーなのか!?
どうしたんだその姿は!▽
ハマー
「お、俺っちも手に入れたですよ。
兄貴達と同じ位、強い力を。▽
き、気持ちいいっすよ、ギアと一つに
なれるってのは。
これもカレルレン様のお陰っす。▽
さあ、そのギアとエリィさんを
お、置いていってもらうっす。
抵抗しても無駄っすよ。▽
今の俺っちは、とんでもなく
つ、強いんすから……。▽
フェイ
「何を言ってるんだハマー!▽
ハマー
「わ、渡さないんすか?
……そうっすか。▽
そんじゃ力ずくで
う、奪ってやるっすよ!▽
リコ
「やめろ! ハマー!▽
ハマー
「た、たとえキングと言えども、
今の俺っちには勝てないっす。▽
ハマー
「行くっすよーー!
何かとてつもなくヤバい予感がする……
「に、逃げた方がよくないか…?」
ハマー
「へへへ……。
いやぁ……やっぱ兄貴は
強いっす……。▽
折角俺っちも強くなったって
のに……。▽
リコ
「ハマー、お前……▽
ハマー
「キング……。
キスレブにいつか
戻って下さいね……。▽
あなたは……
総統の正統な血筋を
受け継ぐ方……。▽
リコ
「知っていたのか……。▽
ハマー
「俺っちの情報網を
甘く見ちゃあいけませんぜ……▽
でも……
ダメっすね……俺っちは……▽
……こういうのが
端役の俺っちには……相応しい
終わり方かも……
しれないっす……ね……。▽
フェイ
「ハマーーーー!▽
ハマーは満ち足りた笑顔を残して
谷間へと消えていった……。
『束の間得られた力』……
ハマーはそれを得られて
幸せだったのだろうか……
ハマーの笑顔……
それは力を得られた喜びなのだろうか……
それとも変異による苦痛から解放された
安らぎからだろうか……
結局、俺達は自らが生き残るため、
仲間であるハマーを倒すしかなかった……
他に方法がなかったのだろうか……
これほど戦いが虚しいと思ったことは
なかった……。
エリィはいつまでも泣いていた……
何もしてやれなかった自分の力のなさを
悔やんで泣いていた。
そのエリィを見て、俺は思った。
これ以上、彼女を戦わせることは
出来ないと……
俺達はやりきれない気持ちのまま
イグニスに戻った……。
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