台詞集

倒せ、無敵のバトラーキング




……ノアトゥンの南西200ケルテ、
地下4000シャールの地点には
第一ゲートのジェネレーターがある。▽
その干渉波によってこの地域での
誘導兵器は使用不可能だ。
よって直前までヘヒトは
有人コントロールを行う。▽
諸君らには、ステルス飛行解除後、
敵の可視防空域内でのヘヒト直衛に
あたってもらうこととなる。
何か質問は?▽

エリィ
「あの……。▽

何だ、少尉。▽

エリィ
「護衛の骨子は解りました。
 ですが、肝心の目標の所在が……▽

それは機密となっている。▽

エリィ
「しかし、所在もわからずに
 ただ護衛しろと指示されましても、
 それでは初動対応が遅れます。▽
 せめて目標だけでも
 確認させていただかないと……。▽

具体的な目標の提示は作戦進行途中、
ヘヒト隊のパイロットに直接通達する。▽

エリィ
「ですが……▽

君達ギア部隊は敵の対空兵器から
ヘヒトを護衛する事だけを
考えておればいい。
不服かね?▽

エリィ
「……い、いえ……
 そういう訳では……

他には?▽

……無ければ本ブリーフィングは
これまでとする。
地形、及び気象条件、敵対空設備等の詳細は
手元のデータで各自確認。▽
作戦開始は明後日1700。
それまでは各小隊単位で待機。▽
改めて言うまでもないが、
本作戦は粛清である。
我等の権威をラムズに知らしめるのだ。
以上。▽


ストラッキィ
「まずいよ隊長。
 ありゃどう見ても作戦に異議を
 唱えているようにしか見えない。▽
 目標が何であれ、
 俺達にゃ関係ないこと……▽

エリィ
「静かにしてっ!
 考え事してるんだから!▽

ストラッキィ
「お、俺に突っかかるない。▽

フランツ
「いやだなぁ、
 女のヒステリーはぁ……

エリィ
「貴方、意味解ってて
 その言葉使ってるの!?▽

フランツ
「う……


エリィ
「ふぅ……。▽

ランク
「どうした?
 何か気になることでもあるのか?▽

エリィ
「ごめんなさい、カリカリして。
 でもケフ級投下弾に航行ユニットを
 取り付けただけの自走爆弾。▽
 いきなりあんなものを使用する
 作戦なんて、意図が明確でない……
 というより見えすぎている。▽
 あれだけの大質量爆弾を
 それも8機もよ?
 いくらなんでもおおげさ過ぎる。▽
 目標が提示されないってことは、
 ただ落とすだけじゃないってこと。
 気になるわ。▽

ヘルムホルツ
「粛清だろ?
 ラムズの。▽

エリィ
「彼等だって私達と変わらない
 人間なのよ?▽
 それを、どんな理由があるにせよ、
 一方的に粛清なんて
 納得出来ないわ。▽

ランク
「ふーん……。▽

エリィ
「何?▽

ランク
「いんや……。▽

ランク
「ソラリス人とはいっても、
 俺達三級市民<はたらきばち>は
 そのルーツをたどればラムズだ。▽
 俺達が作戦に異議を唱えるなら
 まだ解る。
 だがあんたは違う。
 生粋の第一級市民だ。▽
 それもかなりの家柄なんだろ?
 あんたの親父さん、
 軍じゃかなり影響力を
 持ってるって話を……▽

エリィ
「家も父も関係ないでしょ。▽

ランク
「まぁ、なんだ。
 その、あんたみたいな第一級市民が
 そんな考えを持ってるってのが……▽
 俺にとっては意外でね。▽

エリィ
「別に……
 おかしなことじゃないわ。▽

ヘルムホルツ
「……で、どうすんだい?
 やるのかい?▽

ストラッキィ
「軍規に背いて再び三級市民に
 逆戻りってのはごめんだぜ。▽

エリィ
「心配しなくていいわ。
 任務には就きます。
 でも、“ヘヒトの護衛だけ”よ。▽
 それ以外には手は出さない。▽

ヘルムホルツ
「……で、その結果、
 後で何が起ころうと
 見ない振りを決め込む訳だ。▽

エリィ
「……仕方、ないでしょ……。▽

ランク
「ま、俺達にとっちゃ
 どっちでもいいことさ。
 ただ指示されたままのことをする。▽
 上の意向も下界の結果も関係ない。▽


▼地下水道、D区画外に行こうとする

シタン
「ちょっと待ってください!
 たしかあの方、宿舎で待ってる
 と言いませんでしたか?▽

フェイ
「そうだった、ごめん先生
 すっかり忘れてたよ。
 宿舎に戻らなきゃ……▽


リコ
「遅かったな、
 随分待たされたぞ。▽

フェイ
「あ、ああ、すまない。▽

フェイ
「あの後先生が、モンスターを
 手厚く葬りたいって言ったんで
 俺は表で待っていたんだ。▽

リコ
「……そうか、まあいいさ。
 ここ数日間に連続して起きた
 殺人事件も一応は解決だ。▽

シタン
「そうですね。
 これでフェイの
 無実は証明された訳ですから。▽

リコ
「…………。
 地下水道にしかれた戒厳令も
 直に解除されるだろう……。▽
 おまえ達とはここまでだ……。
 フェイ、
 次に会うときはお互い敵同士だ。▽

リコ
「勝ち上がってこい……
 俺との決着をつけたいのならな。
 ……楽しみにしているぞ。▽

フェイ
「おい、腕の怪我は……
 まさかあんた、
 そのままでバトリングを?▽

リコ
「…………。
 他人の心配をするくらいの
 よゆうがおまえにあるのか?▽

フェイ
「……しかしっ!?▽

リコ
「他人の心配をする前に
 自分の身を心配するんだな。
 手加減は一切なしだ、本気で来い!▽

リコ
「でなければ、
 死ぬのはおまえだ……▽

フェイ
「…………。
 わかった……▽

リコ
「そうだ、
 それでいい……。▽

シタン
「さて、事件も解決したことですし
 私が手助けできるのは
 ここまでですね……。▽
 あとは、フェイ。
 貴方自身の手で決着を
 つけなくてはなりませんよ。▽

フェイ
「……ああ。▽

シタン
「腕の怪我、やはり気になりますか?
 ですがフェイ、
 今の私達には……▽

フェイ
「わかってるよ、先生……
 俺達には、時間がないんだ。▽
 それに、あいつの言うとおり
 力をセーブして戦えるような
 相手じゃないんだ。
 本気でいくよ、それが礼儀だ!▽

シタン
「余計な心配でしたね。
 今日はもう休みましょうか。▽
 何にせよ、まずは決勝リーグまで
 勝ち進まなければなりません。
 倒すべき相手はキングだけ
 ではないのですからね……▽


ルール嬢
「バトリング決勝リーグまで
 あともうちょっとよ!▽
 いまのあなたの実力なら
 バトリングキングだって
 夢じゃないかも知れないよ!▽


受付嬢
「本日は、決勝前戦、3戦勝利すれば
 決勝リーグ・出場権を獲得できます。▽
 決勝リーグ前戦、エントリーしますか?


受付嬢
「……残り2戦勝利すれば、
 決勝リーグ・出場権獲得です。▽
 前戦第2戦、エントリーしますか?


受付嬢
「本日の競技最終戦、これを制すれば
 決勝リーグ・出場権獲得です。▽
 競技最終戦、エントリーしますか?


ハマー
「あっにきー、やったすねー!
 バトリング優勝っすよ、優勝!
 ……じゃなかったす。▽
 いや、その優勝ももう目の前っす!
 明日の決勝リーグ、兄貴が勝てば
 晴れて俺っち達は無罪放免!!
 明日はバッチバリバリがんばっす!▽

フェイ
「簡単に勝てる相手じゃないさ。
 ハマー、お前にもわかるだろ?
 あいつの実力のすごさが……。▽
 3年連続でバトリングキングの
 座に君臨するなんて
 並大抵のことじゃない……。▽
 ……今日までなんとか勝ち進んで
 これたけど、明日は……
 どうなるか俺にもわからないよ。▽

ハマー
「……やる前からそんなんじゃ
 勝てる試合も勝てないっすよ!
 兄貴、気合いっすよ、気合い!!▽

フェイ
「……ははは。
 お前にそんなこと
 言われるとは思わなかったよ。▽

フェイ
「そうだな、やる前から
 こんな気持ちじゃダメだよな。
 よし、宿舎に戻るか、ハマー。▽

ハマー
「そうっすねって言いたいんすが
 明日は俺っちの運命を賭けた
 大事な大事な決勝リーグっす!▽
 ギアの整備点検、カスタマイズ
 じっくりたっぷりしといたほうが
 いいと思うんすよ、俺っち。
 兄貴も絶対そう思うっすよね?▽

フェイ
「……ギアの整備点検か。
 メカマン一人じゃ心配だから
 先生にも手伝ってもらうか。▽

ハマー
「ガーン!?▽
 兄貴そりゃないっすよー!
 これでも俺っち精一杯
 メカマンやってるんすよー。▽

フェイ
「悪い意味で言ったんじゃないよ。
 そんなに怒るなよハマー。
 さあ、宿舎に先生呼びに行くぞ。▽

ハマー
「あっ、ちょっと待ってっす!
 兄貴、“メモリーキューブ”で
 競技の記録を残しときやしょうよ!▽

フェイ
「……そうだな。▽


フェイ
「……これだけか?▽

ハマー
「そうっす。
 これがここで集められる
 最高のものっす。▽

フェイ
「こんな粗悪な部品で
 奴のギアに勝てるのか?▽

シタン
「たしかに。
 キングのギアの部品と
 比べるとかなり質が落ちますね。▽

ハマー
「仕方ないっすよ。▽
 リコの旦那の機体は
 言って見れば
 委員会の特別製なんすから。
 部品からメンテまでカンペキっす。▽
 金がからむ以上、キングってのは
 そういうもんなんす。
 旦那が強いのには
 そういった理由もあるんすよ……▽

フェイ
「もっといい部品はないのか?
 これじゃあ……▽

はーっはっはっはっはっ!

謎の声
「相変わらずお主は
 何もわかっておらんな。

フェイ
「誰だっ!?▽

ワイズマン
「久しぶりだな……、
 フェイ。▽

フェイ
「あんたは……
 アヴェの大武会にいた……▽

フェイ
「なんだよ。
 俺はいま忙しいんだ!▽

ワイズマン
「ふん。たとえ、お主が
 どんなに高性能の機体に乗った
 ところで奴に勝てはせんよ。▽

フェイ
「な、何だって!?▽

!?▽


ハマー
「ひっ!?

ワイズマン
「わからぬか?
 ならば教えてやろう。▽


フェイ
「な、いきなり何をするんだっ!
 あんた、気でも違ったのか!?▽

ワイズマン
「問答無用っ!
 そらそらそらそらっ!▽

フェイ
「うわっ!▽

フェイ
「ほ、本気なのか?▽

ワイズマン
「無論! よって、お主もキモを
 すえて相手をせいっ!
 嫌なら命をもらうまでっ!!▽


フェイ
「うう……
 その技は俺と同じ……
 なぜ、あんたが?▽


ワイズマン
「力に力で対抗するは愚の骨頂。▽
 真っ向からでは
 体重の軽いお主の方が
 不利になるは自明の理。
 今のが良い例だ。▽
 お主と私の
 わずかな体格差でもこのざま。▽
 ましてや
 その倍の差はあろうかという、
 あのリコとか
 いう男ならば尚更だ。▽
 それは、ギアとて同じこと……。
 たとえ、リコに匹敵する
 程の高性能パーツを揃えても、
 絶対的な体格の差は埋められん。▽
 その差をうめ、
 必殺の一撃を決めるには、
 いかにして相手の隙を
 突くかが肝要なのだ。▽

フェイ
「…………?▽

ワイズマン
「手がかりは与えた。
 後はお主自身で
 じっせんしてみるがいい。▽

フェイ
「待ってくれ!
 なぜあんたは俺と同じ技を
 使えるんだ!?▽
 それになぜ俺の名前を
 知っているんだ!?
 教えてくれ!▽

ワイズマン
「ふむ……、よかろう。▽

ワイズマン
「三年前……▽
 大怪我を負ったお主を、
 あの山間の村に運びこんだのは、
 外でもない、この私なのだ。▽

フェイ
「あんたが俺をラハン村に!?▽

ワイズマン
「……そうだ。
 お主の父の頼みでな。▽

フェイ
「親父の……!?
 一体あんたと親父は
 どういう関係なんだ!?▽

ワイズマン
「私とお主の父カーンとは同門。▽

フェイ
「……カーン?
 それは親父の名前なのか?▽

ワイズマン
「なにゆえ父の名を聞く?
 まさかお主……記憶が……?▽

フェイ
「ああ……。▽
 だから、あんたの知っていること
 だったら何でもいい。
 教えてくれないか?▽

ワイズマン
「そうか……。
 あの怪我の状態ならば……
 それもありえた……な。▽

フェイ
「ワイズマン。▽

ワイズマン
「……ウォン・カーン。▽
 それがお主の父の名だ。
 私とカーンはともに若い時分から
 武を極めんと
 学んだ仲だったのだ……。▽

フェイ
「あんたと親父が……?▽

ワイズマン
「……うむ、やがてカーンは、
 とある国の武官となり、
 そこで一人の娘を見初めた。▽
 齢にして二十歳そこそこ。
 “カレン”という名の
 解語の花の如き娘だった。▽

フェイ
「かい……?▽

シタン
「大層美しい方ということです。▽

フェイ
「ああ、そう。
 つまり、その人が……?▽

ワイズマン
「うむ、お主の母親だ。
 カーンはお主の母をめとり、
 私は己を極める為に旅に出た。▽

フェイ
「母さんは?
 俺の母さんはいったい……▽

ワイズマン
「それも憶えていないのか?
 ……そうか。▽
 ……カーンの話によれば、
 お主が幼い時分に
 死んだということだ。▽

フェイ
「そう……なんだ……。▽

ワイズマン
「月日は流れた。
 私は旅先でカーンから
 一通の手紙を受け取った。▽

ワイズマン
「手紙には、息子が……
 お主がある男にさらわれたと
 したためられておった。▽
 カーンが言うにはお主には
 何か特別な力があったらしい。
 その力を狙って現れたのが、
 お主をさらった男、グラーフ。▽

フェイ
「グラーフ!?
 あの男が俺を!?▽

ワイズマン
「お主、会ったことがあるのか?▽

フェイ
「ああ……三度程。▽

ワイズマン
「よく今まで無事だったな。▽

フェイ
「グラーフの目的成就の為には、
 今の俺では
 まだ物足りないらしい。▽
 ……それより、
 話の先を聞かせてくれ。▽

ワイズマン
「カーンは息子を探す、
 出来るならば
 協力して欲しいと私に……▽

ワイズマン
「私はカーンの申し出を受け、
 お主と男の行方を探した。▽

ワイズマン
「そして三年前のあの日だ。
 殴りつけるかのような激しい
 風雨が吹き荒れる夜だった。▽
 カーンから
 息子の行方を突き止めたとの
 知らせを受けた私は、▽
 何かに引きよせられるように
 あの場所へ向かっていた。▽

ワイズマン
「カーンとお主は
 大怪我を負っていた。▽
 お主達とグラーフの間に
 何が起こったのかはわからない。
 既にグラーフの姿は
 そこにはなかった。▽
 何故かはわからぬが、
 恐らくはカーンによって
 退けられたのであろう。▽
 カーンはグラーフの後を追う、
 息子を頼むと言い残して
 去っていった。▽
 私はお主に応急の手当を施し、
 近隣の村人にお主をたくし
 カーンの後を追った。▽

ワイズマン
「お主が記憶を失ったのは
 その時の怪我のせいであろう。▽

フェイ
「何故親父は
 グラーフを追って?▽

ワイズマン
「私にもわからぬ。▽
 ただ、最後に会った折り、
 カーンは息子の為だけでなく、
 世の為にもあの男は消さねば
 ならぬ……、と言っておった。▽
 自分がやぶれた時には
 後を頼む……ともな。
 その後のカーンの行方は知れぬ。▽

フェイ
「グラーフは、
 親父が死んだって……
 言っていた……▽

ワイズマン
「そうか……。▽
 グラーフが今またお主の下に
 現れたのであるならば……
 それもありうるか……。
 残念だ……▽

ワイズマン
「お主、自分の技について
 何か憶えていることはないか?▽

フェイ
「え?
 いや……、何も……▽

ワイズマン
「ふむ。 お主の技、
 恐らくは幼い時分、カーンから
 学んだものなのであろう。▽
 私とカーンは
 同じ師の下で学んだ仲。
 私がお主と同じ技を
 使えるのはそういう訳だ。▽

ワイズマン
「さて、そろそろ行くとするか。▽

フェイ
「どこへ?▽

ワイズマン
「奴を探す。
 そして奴の目的を
 突き止めねばならぬ。▽

ワイズマン
「……カーンの為にもな。▽

フェイ
「一つだけ教えてくれ。
 親父が武官をしていたって
 国はどこに?▽

ワイズマン
「行くのか?▽

フェイ
「わからない。
 今は他にやらなきゃならない
 ことがあるから……▽

ワイズマン
「ふむ。▽

ワイズマン
「自らの犯した過ちを
 覆い隠すかのように壁に護られ、
 空をさまよう国。シェバト。▽

ワイズマン
「それがお主の父の国だ。▽

フェイ
「シェバト……?
 空を……、さまよう国?▽

ワイズマン
「ではさらばだ。▽

フェイ
「あっ!▽

シタン
「……なんとも
 不思議な方でしたね。
 彼と会うのはこれで二度目ですか。▽

フェイ
「ん……、ああ。
 アヴェの大武会以来だよ。
 ほんと不思議な人だ……。▽

ハマー
「なんなんすかー、今のー!?
 風みたいにヒュッと目の前で
 き、きき、消えたっすよ!

ハマー
「ここに来る前の兄貴のこと
 俺っち、何も知らないっすー!
 アヴェの大武会ってなんすか?

ハマー
「もう訳わかんないっすよー!!

フェイ
「今日言われたことすぐには
 理解できないだろうけど……
 なんとなくつかめた気がするよ。▽
 明日のバトリング決勝リーグ
 なんとかなるかもしれない……。
 歴然たる機体の性能差が直接
 勝負に関わることはないと思うよ。▽

シタン
「教えをつかめたとおごっては
 とんだしっぺ返しを食らいますよ。
 決して気を抜かないことです。▽

フェイ
「わかってるよ、先生。▽

シタン
「さあ、フェイ。
 今日はもう宿舎に帰って
 休みましょう……。▽
 明日の決勝リーグは貴方の
 命運がかかってるんですから
 体力は温存しておかないとね。▽


シタン
「…………。
(いよいよ競技最終日、決勝ですよ。
 あの方の教えを思い出して下さい)▽

シタン
(さあ、行って下さい……
 私はここを離れられませんが、
 貴方の健闘を祈ってますよ!)▽


ルール嬢
「……とうとう、きたね!
 バトリング決勝リーグよ。
 がんば、がんば、なんだからぁ!▽


受付嬢
「本日が競技最終日、決勝リーグです。
 対戦者は“リカルド・バンデラス”!▽
 決勝リーグ、エントリーしますか?


▼負け

リコ
「……ふざけるな!
 貴様の力……、その程度か?▽

フェイ
「…………。▽

リコ
「さあ来い、もう一度俺と戦え!!
 地下水道での貴様はもっと
 強かったはずだ、本気を出せ!?▽

※再戦


リコの部下
「貴様の機体にはなにか
 特別な仕掛けがされてるんだ!!
 管理委員に報告してやる。▽

リコの部下
「そうだ、絶対規約違反した
 ギアのパーツかなにかを搭載
 しているはずだ!!▽

リコ
「だまれっ!!▽

リコ
「……これ以上
 この俺に恥をかかせるな……。▽
 そんな特別なものが
 この帝都にある訳がないだろう。
 ましてや、首輪をつけたまま
 帝都から出ることなど不可能だ。▽

リコの部下
「しかしっ、!?
 リコ様……、それではっ!?▽

リコ
「“やめろ”と言ったはずだ!
 ……黙っていろ。▽

ハマー
「そうっす、そんなの不可能っす!
 勝ったのは兄貴の実力っす!
 言いがかりもいいところっす!▽

リコの部下
「ぐっ……、貴様ぁ……。▽

フェイ
「やめろ、ハマー。▽

フェイ
「俺が勝てたのは、
 運がよかっただけさ……。
 ある人の教えもあったしな。▽

フェイ
「……それにまだ腕の怪我は
 完治していないんだろ?▽
 怪我さえなければこの勝負
 勝っていたのは
 あんただったと思う……。▽

リコ
「負けは負けだ……。
 怪我のせいなんかじゃない。
 バトリング優勝者は……、貴様だ。▽

フェイ
「…………。▽

リコ
「……さて、俺にはやらなければ
 ならないことがあるんでな……。
 もう、行かせてもらう。▽

リコの部下
「キング、待って下さい。
 俺達も一緒に……▽

リコ
「俺はもうキングじゃない。
 貴様らは邪魔だ、付いて来るな。
 ……わかったな?▽

リコの部下
「そ、そんな……キング。▽

リコの部下
「……リコ様。▽

ハマー
「これで俺っちは晴れて無罪放免。
 ああっ、自由な外の世界が
 この俺っちを呼んでるっすよ!


リコ
「……シューティアよ。
 こいつで最後だ……。
 付き合ってもらうぜ。▽

リコ
「……この手で、奴を……。



    

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