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▼ギアを降りて岩を調べる フェイ 「人で進めそうな すき間もないな……▽
バルト 「おい、フェイ センサーが反応している。▽ どうやら、こいつの向こう側に かなり大きな空洞が あるみたいだな。▽ バルト 「この岩、なんとかすりゃ…… といっても、壊せそうにねぇか。▽ バルト 「おいおい、デケーな、こりゃ。▽ さぁて、どうする? こりゃ、いくらなんでも、 壊せやしねぇーぞ。▽ ▼自分で岩を見つける バルト 「センサーが反応している。 どうやら、この向こう側にかなり 大きな空洞があるみたいだな。▽ この岩、なんとかすりゃ…… といっても、壊せそうにねぇか。▽ フェイ 「とりあえず、 そうだな、押してみるか……。▽ バルト 「おいおい、 そりゃいくら何でも……▽ フェイ 「なにやってんだ、 さっさと手伝え!!▽ フェイ 「二人でやれば なんとかなるもんだな。▽ こんな調子で、さっさとこんな ところから出ようぜ。▽ バルト 「こっちは膝関節の流体パイプの 具合がやばくなりかけてるって のによ。▽ これも上から落ちたうえに、 あんなバカデカイ岩を押した せいだ。▽ こんなだだっ広い洞窟の奥で故障だ なんてシャレんなんねぇぜ。▽ フェイ 「仲間の救助はないのか?▽ バルト 「待つだけ無駄。 こねーよ、多分。▽ フェイ 「そんな、仲間だろ?▽ バルト 「放任主義だからな、うちは。 自力で脱出してくると 思ってるよ。▽ フェイ 「先生、大丈夫かな。▽ バルト 「お前と一緒にいた奴だったら 全然、心配ねぇよ。 今頃うちの連中に救助されてるよ。▽ フェイ 「……。▽ バルト 「なんだよ?▽ フェイ 「……。 あんたが人の話を聞いていれば、 こんなとこに落ちずにすんだのにな。▽ バルト 「俺の所為にすんじゃねぇよ! お前がとっとと降伏してりゃあ 良かったんだ。▽ ったく、それをマジになって 応戦なんてしやがって。 俺は、お前が乗ってるそいつさえ いただけりゃ良かったんだからよ。▽ フェイ 「無茶言うなよ! 問答無用でかかってこられたら 他にどうしようもないだろ?▽ 本気で応戦しなきゃ やられるかと思ったんだ。▽ バルト 「俺は手加減してたぜ? それが判らねぇたぁ、 お前、割とぬるいねぇ。▽ フェイ 「嘘つけ。 そっちだって 本気だったくせに。▽ バルト 「んだとぉ! 上等じゃねぇかっ! 今ここでケリ付けてやる! 構えやがれ!▽ フェイ 「……。▽ バルト 「ちょっと待て! まず、ここで決着を 付けるのが先だ!▽ 俺は白黒つけなきゃ気が すまない質なんだよ!▽ フェイ 「しばらく休戦するんだろう? それに、ここを出るのが先だ。▽ 表に出てからだったら、 いくらでも相手をしてやるよ。 先を急ぐぞ。▽ バルト 「いけ好かない奴だな……。▽ ちっきしょう! 外に出たら、覚えとけよ。▽
<アヴェ第8発掘場所ギアNo.3> →現在の状況について。 降砂センサーに規定数値以上の 降砂量を確認。 発掘現場への砂の進入を防ぐため テラス岩南の防砂壁を閉鎖しました。▽ →近辺の情報について。 テラス岩の南東に防砂壁が あります。▽ 防砂壁が開放されるまで、 防砂壁の東にある 避難場所へ集合して下さい。▽ バルト 「なんだこいつは? 放置されてるギアなのに やけに整備されてやがる。▽
バルト 「おい、まさか…… こんなところに人が 住んでいるってのか?▽ ちょっと行って見ようぜ。▽
バルト 「おい、フェイ! こんなとこに ホントに人が住んでいるぞ。▽ 「ほう、珍しくギアの足音がすると 思っておったら、お主らのギアか。▽ まぁ、遠慮せず奥に入って きなさい。▽ ひさびさの客人だな。 どうした、若いの? 上から落ちてきたのかい?▽ バルト 「ま、そんなとこだ。▽ そうか…… 気の毒にのぅ。▽ 足音から察するに、2人とも なかなかいいギアに 乗っとるようだが……▽ 足の調子が悪そうだな。▽ フェイ 「は? 爺さんは足音だけで 調子がわかるのか?▽ はっはっは。 ギアの調子の聞き分けなんぞ 容易いことだよ。▽ 察するに、片方のギアは関節の 流体パイプあたりがやられている ようだな。▽ バタついた嫌な音を出している。 それでは、歩き辛かろう。▽ あとな、わしの名は バルタザールだ。▽ まあ、爺さんでも構わんが……。▽ バルト 「ほう。 こりゃ、相当の 物好きのようだな。▽ バルト 「ところで、爺さんは なぜこんな所にいるんだ?▽ バル爺 「物探しと言ったところかな。 この穴の中にはいろんな物が 落ちているからな。▽ バルト 「物探しねぇ。 ご苦労なこった。▽ バルト 「そこの棚に並んでるのが その収穫かい?▽ バル爺 「化石のことか? まぁ、物探しの一つは それのことだ。▽ ちょっと、眺めてみるといい。▽ バル爺 「この辺りを発掘すると 古代の機械や、人やら動物の 化石が出てくるんだよ。▽ どうだ、この棚を見て 何か気付かんか? 左側が一番古い年代で、 右に行く程新しくなっている。▽ バルト 「爺さん考古学が専門か?▽ しかし気付かないか、と 言われてもなぁ。▽ 俺にはどうも只の骨の化石にしか 見えん。 フェイ、 お前は、どうだ?▽ フェイ 「……そうだな まず、ここまでには 人骨がない。▽ それに、ここより右は微妙に 何かが違う…… そんな気がする。▽ バル爺 「そう、ある一定の年代を境に ぱったりと人骨が 出土しなくなるのだ。▽ およそ一万年前を境にな。▽ バルト 「どういうこった? そりゃ?▽ バル爺 「わしに聞かれてもな。 答えようがないわ。▽ ひょっとすると、 それ以前のこの世界には、 人は全く存在してなかった のかもしれんな。▽ バルト 「そんなことがあるのかよ。 進化の系譜って奴は どうなるんだ?▽ バル爺 「『教会』の唱える進化論か? そんなもんは、 あてにせん方がいい。▽ わしは口碑伝承や 神話の方を信じるよ。▽ フェイ 「口碑伝承? 神話?▽ バル爺 「知らんのか? こんな話だ。▽ バル爺 「かつて人は神と共に天空にあり、 常春の楽園で 暮らしていたという。▽ そこでは、神の庇護により、 死の恐怖に怯えることも、 自然の驚異にさらされることも なかったそうだ。▽ だがある日、 人は神の禁断の果実を口にした。▽ それにより人は卓絶した知恵を 得るに至ったが、神にその罪を 問われ、楽園より放逐される こととなった。▽ 楽園から放逐された人は、 神の仕打ちを憎み、 禁断の果実から獲た知恵を使い、 巨人を創り神に戦いを挑んだ。▽ 戦いを挑んだ人は 神の怒りによって滅びたが、 神もまた無傷ではすまなかった。▽ 傷ついた神は楽園共々 その身を大海深くに沈め、 永い眠りについた。▽ 眠りにつく前、 神はその残された力で、 心義しき人達をこの地上に 住まわされた。▽ その人々が我々の祖先…… という話だ。▽ バル爺 「まぁ、無駄話は これくらいにしておくか。▽ フェイ 「ところで、この洞窟の……▽ バル爺 「出口か?▽ 出口だったら、あの防砂壁の 先にある発掘場を抜ければ 外へ出る事が出来るが。▽ バルト 「防砂壁? ここの入口から見える あのでかい壁のことかい?▽ バル爺 「ああ、そうとも。 あの壁の向こうに アヴェの発掘場がある。▽ だが、もう発掘はしてないがな。 アヴェの連中が発掘してた時、 上からの砂の進入を防ぐために 造った大きな壁だ。▽ フェイ 「それで、あのでかいのは どうすれば開くんだ?▽ バルト 「壁なんて 壊しちまえば いいだろう。▽ バル爺 「おいおい、待ちなさい。 いくらいいギアに乗っておっても、 あの壁は壊せんよ。▽ あれは、よく出来てるからな。 ううむ、 ひとつ取引せんか?▽ バルト 「取引だって?▽ バル爺 「壁が閉まってるのは、 降砂センサーが反応したからだ。▽ おかげでわしは 向こう側の発掘場に行けなく なってしまった。▽ 多分、お主らが砂と一緒に 落ちてきたせいだろう。 大方、上で二人で暴れていた のではないか?▽ フェイ 「なんでも、お見通しか。▽ で、なにをすれば いいんだい?▽ バル爺 「なぁに、簡単なことだ。 降砂センサーのスイッチを 切ってきてくればいい。▽ そうすれば、あの壁は 二度と閉まらなくなる。 お主らが止めに行ってる間に、 あの壁は開けておいてやろう。▽ フェイ 「ああ、 わかったよ。▽ バル爺 「センサーは二ケ所ある。 赤く点滅しておる。▽ よろしくな。▽ フェイ 「いくぞ、 バルト。▽ バル爺 「ちょっと待ちなさい。▽ ギアの燃料やパーツだったら わけてあげられるぞ。 いつでも声をかけなさい。▽ バルト 「悪いな爺さん。 さてと、仕事を 片付けてくるとするか。▽
<アヴェ第8発掘場所ギアNo.3> →現在の状況について。 防砂壁、外部端末より 開放作業中。▽ →近辺の情報について。 降砂センサーは二つあります。 一つは、ここより北北西に進み、 岩棚の段上にあります。▽ もう一つは、テラス岩北西より ここから見える橋の上を進むと、 突き当たりにあります。▽
<大広間 降砂センサー> ▽ 解除されました。▽
<滝の間 降砂センサー> ▽ 解除されました。▽
バル爺 「おう、ちょうど今から 防砂壁が開くところだ。▽ フェイ 「やるもんだな、爺さん。▽ バル爺 「取引、終了だな。▽ バルト 「あのな、爺さん 少し聞きたいことが あるんだけどな。▽ バル爺 「何をだ?▽ バルト 「この世界のどこかには、 全てのギアを超越する、▽ 太古の昔に創られた神のギアが 眠っているって話を 聞いたことがある。▽ それについて何か知らないか?▽ バル爺 「神の知恵を使い創られた人造神。▽ その力は一騎当千、 腕の一振りで街を消し去り、 その雄叫びは天まで轟く。▽ 『ギア・バーラー』のことか?▽ バルト 「知っているのか!? それって、もしかしてさっきの話に 出てきた神と戦ったっていう……▽ バル爺 「やれやれ、お主もか?▽ あんなもの、人心をあおる為に 作り上げられた話、 それこそ伝承だ。 “そんなもの”在りはせん。▽ バル爺 「さて、お主らのギアの調子でも 見てやるとするか。▽ 小一時間で終わるだろう。 少々待っていなさい。▽ バルト 「お、おい、ちょっと待ってくれ! ああ…、行っちまった…。▽
フェイ 「なぁ、バルト。 さっきの話の神のギアって、 地中に埋まっているものなのか?▽ バルト 「俺の聞いた話では、 そうらしいぜ。▽ フェイ 「俺達の使っているギアも そのうちの一体なんだろうか?▽ バルト 「いくらなんでも、 そりゃないんじゃねーか?▽ フェイ 「?▽ バルト 「発掘されているギアは せいぜい数百年前の物なんだ。▽ とてもじゃないが、 伝承に出てくる様な 大昔のもんじゃない。▽ フェイ 「じゃあなんで地中に……▽ バルト 「知らねぇよ。 それについての記録もないしな。 ただ……▽ フェイ 「ただ?▽ バルト 「大規模な戦争後に埋没した ってことは確からしい。▽ ほとんどの機体の装甲板に 銃創が刻まれていることからも それは確実だ。▽ フェイ 「記録がないって、 数百年前の記録が? それ以前のものも?▽ バルト 「ああ、どちらもな。▽ もっともその辺りの 記録に関しては『教会』が 管理しているからな。▽ ひょっとすると大昔のものも あるのかもしれない……▽ “俺達が手にすることが 出来る歴史ってのはわずか” なのさ。▽ バルト 「ところで、フェイ、 あの爺さん、お前はどう思う?▽ フェイ 「どうって……▽ バルト 「あんな年寄りが一人きりで こんな放棄された洞窟ん中で 一体何をしているんだ?▽ フェイ 「さあな。 やっぱり、太古のギアでも 掘り起こしてるんじゃないのか?▽ バルト 「やっぱり、 お前もそう思うか!▽ フェイ 「おいおい、 俺は冗談で言っただけだぜ。▽ そんなこと真に受けるなよ。 所詮、伝承だろ。▽ バルト 「いや、きっとあの爺さんは 手がかりつかんでたり……▽ バル爺 「こ、こいつは……▽ フェイ 「??▽ バルト 「どうした? 爺さん!▽ バル爺 「お、お主のギアか? こいつは?▽ フェイ 「ああ。 まぁ一応そうだけど……▽ バル爺 「お主、 こいつをどこで手に入れた!?▽ フェイ 「俺はそいつを 拝借しているだけなんだ。▽ こいつは…… 神を滅ぼす者の憑代…… フェイ 「ち、ちょっと待ってくれ! 爺さん、今なんて言った!?▽ バル爺 「な、何でもない! 何も言っとりはせん!!▽ フェイ 「いや! 今確かに聴こえたぞ! 神を滅ぼすとか……▽ おい、そう言ったんだろ! 爺さん!!▽ バル爺 「ギ、ギアは修理した。 もうお前さん達は ここに用は無いはずだ!▽ わしは具合が悪い。 とっとと出ていけ!▽ フェイ 「出てけって…… あっ!お、おい爺さん!!▽
バルト 「ふう。この野郎脅かしやがって。 とんだ見かけ倒しだったな。 なあフェイ?▽ フェイ 「…………▽ バルト 「さて…と。どうやらこの先が出口 のようだぜ。こんな辛気くさい 洞窟とは、さっさとおさらばだ…▽ フェイ 「!?▽ バルト 「な、何!?▽ フェイ 「どいてろ! バルトっ!!▽ バルト 「お、おい……。 今、何やったんだ……? お前?▽ フェイ 「……▽ バルト 「おいっ!!▽ フェイ 「……あ?▽ バルト 「あ?……じゃねぇよ。 今のは一体何なんだよ?▽ フェイ 「……いや ……俺にもわからない。▽ バルト 「凄ぇじゃねぇか、今の攻撃は。 あのデカ物が一瞬で 消し飛んだんだぜ?▽ あーいうのはもっと早く 出してくれよ。▽ フェイ 「俺は……あんな技は知らない… 何故出せたのかも 判らないんだ。▽ バルト 「ふーん。まぁ、そんなこと どっちだっていいじゃねぇか。 とにかく助かったぜ。▽ フェイ 「………▽ バルト 「邪魔者も片づいた事だし、 出ようぜ、フェイ。▽
バルト 「へぇー。 こんなとこに 出るとはな……。▽ フェイ 「ここは一体 どこになるんだ?▽ バルト 「双子の山が 遠くの方に微かに見えるだろう。▽ そこがアヴェ王都ブレイダブリクと ファティマ城。 もっとも現在王様はいないがな。 ま、俺達の故郷だ。▽ フェイ 「故郷か……。▽ バルト 「そろそろ決着を 付けるとするか と、いきたいところだが、▽ アヴェからの距離を考えると 捕まっちまうな。▽ フェイ 「……。▽ バルト 「そんな嫌な顔しなさんなって。 お前さんの仲間に 会わせてやんないとな。▽ 事前に決めてあった ユグドラとの合流地点は すぐそこだ。▽ すぐ会わせてやるよ。▽