台詞集

プロローグ




北半球に位置する大陸イグニス。
世界最大の広さを持つこの大陸では、
二大国家の争いが数百年にわたって続いていた。
大陸北部一帯をその領有とするキスレブ、
大陸南部の砂漠地帯を領有とするアヴェ。
両国間の長きにわたる戦いは、
そのおおもとの火種すら人々に忘れさせ、
いたずらに争いと悲劇を反復させるだけで
あった。

慢性的かつ惰性的な戦はやがて
大きな変化をむかえることとなった。
太古文明人の遺跡から発掘される道具、
兵器の類が、この世界の文化の保存を司る
『教会』によって改修されたからであった。
両国はこぞってこれら遺跡を発掘、
『教会』に改修させ、
おのが戦力としていった。

遺跡から発掘される兵器の数々は
戦いのあり方を大きく変えた。
両国間の戦争の勝敗は人対人ではなく、
ギア・アーサーと呼ばれる遺跡から発掘される
人型機動兵器同士の戦いによって
決せられるようになった。

一進一退を繰り返していた両国間の戦況は、
やがてキスレブの優位となった。
これは埋没する遺跡資源の量に大きな差が
あったことが最大の原因であった。
そんなおり、イグニスの地に突如
謎の軍事組織が出現した。
組織の名はゲブラー。
ゲブラーはアヴェとの接触をはかった。

軍事組織ゲブラーの助勢を得たアヴェは、
劣勢に追い込まれていた戦局を
五分にまで回復させた。
勢いに乗ったアヴェは、キスレブの領有を
次々に奪い、なおその侵攻の手を
ゆるめることはなかった。

キスレブとの国境線にほど近い
アヴェ辺境ラハン地区。

すべては、ここから始まる。



    

はじまりは、山奥の村ラハン




フェイ
「はあ……、はあ……、
 くそっ、こいつら……!!▽

フェイ
「てやぁっ!▽

フェイ
「はぁ、はぁ、
 ……やったか!?▽

フェイ
「い、一体なんなんだこいつらは?
 倒しても倒しても
 起き上がってきやがる!▽

シタン
「フェイ!
 やめるんです!
 ここで戦ってはいけません!▽

フェイ
「ぐッ!
 てめえら、しつこいんだよ!!▽

フェイ
「はぁはぁ……。くそっ!
 なぜ……どうしてこんなことに
 なっちまったんだ……▽


フェイ
「ふ〜ッ!
 だいたい、こんなとこかな……。▽

フェイ
「よし……、それじゃ
 ちょっとひと休み、するか。▽


お手伝いさん
「おや、フェイ、
 今日も元気そうだね。▽

お手伝いさん
「けど、はやいものだねえ、
 あんたがこの村にきてから、
 かれこれ3年にもなるなんて……。▽
 血まみれでかつぎこまれてきた
 あんたを見た時は、正直いって
 もうダメだと思ったものだけど……。▽
 あの日あんたを運んできた、
 ヘンな仮面をつけた男って……、
 やっぱりあんたの父親だったのかねえ?▽
 ぜんぜんおぼえてないのかい?
 あんた、父さん、父さんって
 さんざうなされてたって話だよ。▽


誰じゃ?▽

村長リー
「おぬしは、誰じゃ?
 ……その男を、
 預かって欲しいと?▽


お手伝いさん
「それがいまじゃ、こんな元気で
 たくましくなって……。▽
 みんな村長のリー様のおかげだよ。
 感謝しないといけないよ。▽


ティモシー
「おう、フェイ!
 ジャマしてるぜ。▽
 明日のことで、ちょっと
 村長様たちと話があって、な。▽

フェイ
「いよいよ明日だな、ティモシー。
 おまえとアルルの結婚式!▽

ティモシー
「ああ……まあ、な。
 なんかまだ、実感わかないけどよ。▽

フェイ
「なあ、ティモシー。
 おまえとアルルには、ほんと
 感謝してるんだ。▽
 3年前のあの日、この村で
 目をさました俺は、すべての記憶を
 なくしていた……。▽
 自分がだれなのか、それまでどこで
 なにをしてたのか……、
 なにひとつ思い出すことが
 できなかった……。▽

フェイ
「そんな俺を
 おまえとアルルははげまし、
 勇気づけてくれた。▽
 おまえたちがいてくれなかったら、
 俺はどうなってたことか……。▽

フェイ
「ほんとにありがとう、ティモシー。
 アルルとふたりで、きっと
 幸せになってくれよな!!▽

ティモシー
「ハッ! よせやい。
 なに、みずくさいこと言ってんだよ。▽
 おまえとは、ずっとガキの頃から
 友達だったみたいな気がするんだ。▽

ティモシー
「これからも
 よろしくな、相棒!▽

フェイ
「ああ、こっちこそ。▽

ティモシー
「そうだ、フェイ。
 アルルのとこへも
 行ってやってくれよ。▽
 俺はまだ、村長様やおやじたちと
 話があるし……。
 きっとよろこぶぜ、あいつ。▽

フェイ
「わかった。
 それじゃ、また後でな。
 明日の式、楽しみにしてるよ。▽


「いた、いた!
 ねえ、フェイ兄ちゃん!
 ちょっと話があんだけどさ!▽

フェイ
「やあ、ダン!
 今日も威勢がいいな!▽

ティモシー
「こら、ダン!
 よそ様の家に入ってくるなり、
 なんだ、いきなり?▽

ダン
「げ、ティモシーも
 いたのか。▽

ダン
「ティモシーのアニキは、
 ほっといてくれよ。▽
 アルル姉ちゃんと
 結婚するまでは、
 オイラとはなんの関係も
 ないんだからさ!▽
 オイラの用があるのは、
 フェイ兄ちゃんなんだよ。▽

ダン
「ねー、フェイ兄ちゃん、
 後でちょっと、その、話が
 あるんだけど……。▽

フェイ
「なんだよ、ダン。
 あらたまって、話って?▽

ダン
「だからさー、ここじゃちょっと……。
 おジャマなヤツとか、いるじゃん。▽

ダン
「すっげー大事な話なんだ。
 ゆっくり、じっくり、
 男同士、腹をかちわって、さ!▽
 オイラ、外にいるから、
 後でまた。▽

ダン
「それじゃあばよ、
 ティモシーのアニキ!
 明日まで達者で、な。▽

フェイ
「はあ……?
 どうしたってんだ、あいつ?▽

ティモシー
「明日には、あいつの
 アニキなんだぜ……。
 やれやれだよ、ハッ。▽


ダン
「フェイ兄ちゃん!
 もう、いいのかい?▽

ダン
「いよいよ明日なんだよなあ、
 アルル姉ちゃんの結婚式……。▽
 話ってのは、ほかでもない、
 姉ちゃんの結婚のこと
 なんだけどさ……。▽

ダン
「なあ、フェイ兄ちゃん。
 オイラ、ほんと言うとさ……▽
 フェイ兄ちゃんがアニキに
 なってくれるといいなって
 思ってたんだ。▽

ダン
「今からでもおそくないよ。
 姉ちゃんさらって、逃げちゃいなよ。
 なんなら、オイラも手をかすよ。▽

ダン
「アルル姉ちゃんは、
 オイラが言うのもなんだけど、
 美人だし、料理うまいし……▽
(それに、ここだけの話だけどさ、
 すっげーボインボインなんだぜ!
 ウシシ!)▽

ダン
「な、な、やろうってば!

→よし、やるぞ、ダン!!

フェイ
「よし、わかった!
 それじゃ、いっちょう
 アルルをさらって逃げるとするか!

ダン
「ほんとに!?
 やっぱり、フェイ兄ちゃんだ!
 そうこなくっちゃ!▽

ダン
「……なーんてわけにも、
 行かないのかなあ、
 こればっかりは……。▽
 当人どうしの問題って
 ヤツだしさ……。
 それにやっぱり、
 愛がなくっちゃ!▽

ダン
「けど、オイラ、
 ぜったい忘れないからさ!▽
 オイラのことを思って、
 そこまで言ってくれた
 フェイ兄ちゃんのやさしさ。▽

ダン
「せめて、フェイ兄ちゃんも
 祈ってくれよな、
 アルル姉ちゃんの幸せ!▽


→ムチャ言うな

フェイ
「おいおい……、
 ムチャ言うなよ、ダン。▽
 ティモシーもアルルも
 ふたりとも大切な友人なんだ。
 そんなこと、できるわけないだろ。▽

ダン
「ちぇ、わかったよ。
 兄ちゃんが、そう言うなら……。▽

ダン
「でも、気が変わったなら、
 いつでも話にのるからさ!▽

ダン
「どう、フェイ兄ちゃん
 やる気になった?▽
 やろうぜ、ね、ね?

→よし、やるぞ、ダン!!
→だから、バカ言うなって

※同上


あら、フェイ。
アルルに、なにか用なの?▽

ほんとはもう今日から、男の人は
なかへ入れちゃいけないきまりに
なってるんだけど……、
まあ、いいでしょ、あなたなら。▽

わかってるでしょうけど、
大切な花嫁に悪さなんかしたら、
タダじゃすまされないわよお。▽


フェイ
「やあ、アルル。
 それが花嫁のドレスかい?▽

アルル
「フェイ!?
 ああ……、ビックリした!▽

アルル
「ええ、そう……。
 さっきできあがったとこなの。
 けっこう、手間取っちゃった。▽

フェイ
「へ〜、うまいもんだな。
 きっと、よく似合うよ、アルル……。
 おめでとう。▽

アルル
「ありがとう。
 ………。▽

アルル
「………。▽

フェイ
「なあ、アルル……

アルル
「フェイ、
 あの……▽

フェイ
「どうした?▽

アルル
「ううん、べつに……。▽

フェイ
「そうか……。▽

アルル
「えっと……
 あ、そうそう。▽

アルル
「ねえ、フェイ。
 ダン、見かけなかった?▽


▼ダンに会った/会ってない

フェイ
「ああ、ヤツなら例によって、
 そこらをふっとびまわってたぜ。▽

フェイ
「ヤツなら、そこらを
 ふっとびまわってる
 みたいだぜ。▽


アルル
「まったく、あいつったら!
 あとで用事があるからって、
 あれほど言っておいたのに……。▽

フェイ
「なんだい、
 その用事ってのは?▽

アルル
「山の上の先生のところから、
 明日の式でつかうカメラやライトを
 借りてきて欲しいと思って……。▽

フェイ
「なんだ、そんなことなら
 俺が行ってきてやるよ。▽

アルル
「ほんと?
 でも……。▽

フェイ
「かまわないさ、べつに。▽
 デリケートな機械を
 ダンのヤツにまかせるのは、
 あんまりぞっとしないからな。▽
 それに、先生のとこに行けば、
 なにかしらユイさんの料理、
 食えるかもしれないし、さ。▽

アルル
「くすっ……、
 フェイったら。▽

フェイ
「よし!
 それじゃ、
 行ってくるか。▽

アルル
「あ……、待って、
 フェイ!▽

フェイ
「うん……?
 なんかまだ、先生に
 用事でもあるのか?▽

アルル
「ううん……。
 そうじゃないんだけど……。▽

フェイ
「………?▽

アルル
「ねえ、フェイ……、
 こんな風に
 考えてみたこと、ある?▽

アルル
「もし……、もしもよ、
 あなたがこの村で
 生まれて……▽
 もっと前にわたしたち、
 知り合っていたら……。▽

フェイ
「………。▽

アルル
「………。
 ううん、なんでもない。
 ゴメンなさい……。▽

フェイ
「………。
 それじゃ、
 行ってくるよ。▽

アルル
「ええ……。
 山道は気をつけて。
 先生に、よろしくね。▽

アルル
「………。
 運命の糸か……。▽

アルル
「わたしったら……
 バカみたい……。▽



    

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